The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2008 コルトン レ・ロニェ ブリュノ・クラヴリエ

2018-07-21 04:46:44 | ワイン
このグラン・クリュほど厄介なグラン・クリュはない、と思っているのはワタクシだけだろうか?
これまでもその当たり、不当たり具合は正しく分裂症に近く、ブルゴーニュ好きの期待を悩ましげなものに変えてきた。

今回のワインも当初その様そうに苛まれもしたが、ロヴマイヤーのグラスで充分に待ちの時間を持ったところ、『レ・ロニェ』の真価を見せてくれた。
『レ・ロニェ』はコルトン赤でもラドワ・セリニー村の優良畑であることは説明するまでもない。
同じリューディーのドメーヌを幾つか挙げれば、フェヴレーのクロ・デ・コルトン、ルロワ、ジャド、コント・スナール、それにDRCなども含まれる。



これだけ聞けば、どれだけのものか容易に想像できるはずだ。
そこへクラヴリエの精緻で丁寧な造りとなれば、旨くないはずは無いと誰もが思うはずなのだ。

不安要素は08’ものであること、それに畑が良すぎるということ。
すなわち凝縮して姿を見せてくれないのでは?ということだ。
案の定最初はそうであったのだが、究極の待ちの姿勢で、最後は我が軍の勝利となったという次第。

固く筋肉隆々だった精緻な果実味は豊潤に口に広がり、その味わいにはある種の野趣と野禽のニュアンスを伴っている。
正しく正統なブルゴーニュ・ピノ・ノワールのあるべき姿を体現できている。

このワインを倅達と飲めたのは良かった。
そのような機会を後どれだけ持てるのだろうか?と思い入る今日この頃である。

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