The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2005 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ボーヌ ルージュ ディディエ・モンショヴェ

2017-10-15 11:37:19 | ワイン
昨晩娘が秋田での仕事の帰りに盛岡に立ち寄った。
では、ということで、まずは鮨屋で一献。
その後に、いつもの河南ディストリクトのあのお店でワインを飲むことにした。

やはり週末はブルピノを所望。
ということで、2本のブルゴーニュ・ピノ・ノワールを開けてもらった。
始めの一本は、日本人の女性が嫁いでいる『シャントグリーヴ』の14’ピノ・ノワール。
これはこれでクラシカルで、生一本よろしく、背筋の真っ直ぐな真正なピノ・ノワールで楽しめた。

で、本題に入るけど、この件のモンショヴェが凄過ぎてビックリ!
05’だという事も手伝ってはいると思うが、このアペラシオンで、この複雑性とこの濃密さには正直驚かされた。



モンショヴェは1989年からドメーヌを立ち上げ、自社元詰めを開始。
同じ年にビオディナミも始めている。
すなわちDRC、ルフレーヴ、コント・ラフォンなどと共に大師匠ピエール・マッソンに師事した第1グループの一人に並び称されているとのことなのだ。
つまりそれだけナチュールの歴史が長いということで、言わばにわか仕立てのエセナチュールではない。

飲んでみて感じるのは、まあこれも使い古されている言葉ではあるけれど、カラダに沁みるような優しさがある。
そしてトップには上級のアペラシオンにのみ備わるであろうシャンピニオンやスー・ボワ(腐葉土)のニュアンスが備わっている。
そこに焙煎珈琲、モカ、ヨーグルトなどが続いて、さらにグラスをステアーをすると、ブラック・チェリーやプルーンなどのアロマが立ち上がってくるのだ。
味わえば、そのフルーツには甘みと濃密さがあり、柔らかなタンニン、粘性のあるエキストラクトも相まって、正しく球体の果実と言っても過言ではない。

その昔、ビオ系と言って初めて日本に登場した頃のモンショヴェを、まるで継子扱いしたブルゴーニュファンも、今一度飲みなおすべきだと思う。
もしこのタイミングでお勧めワインは?と聞かれたならば、ワタクシは四の五の言わず、まずはこのワインにコスパ賞を一票を入れるであろう。