裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

東北さすらい人助け旅・2

2011年07月21日 10時17分00秒 | 被災地ルポルタージュ
サービスエリアにたびたび立ち寄りつつ、深夜バスは進む。
東の空が白々と明け、お陽さまが顔を出し、空気が蒸されてセミが鳴きはじめたあたりで、ついにインターを降りる。
うとうとはできたが、まともに休めず、硬いシートで背中はゴリゴリ。
ところがここで「はい、みなさん、作業着に着替えてくださーい」と、リーダーから鬼の発言。
このバスで直接、被災地入りするのだ。
覚悟はしてたが、なるほど、ともう一度腹をくくる。

ヘルメット、ゴーグル、粉塵マスク、長袖シャツ、長ズボン、頑丈なゴム手袋、長靴、これがボランティアの標準装備ね。
全部「スーパーバリュー」でそろえたよ。(ボランティア志願のひとがいたら、レンタルするから、いつでも言ってね)
さらにバスは進み、石巻の海岸線へ。
徐々に家が、街が滅形していき、ついに道がなくなる。

学校は崩れ、診療所は沈み、お墓はなぎ倒され、電柱は傾き、残された平たんなスペースには、ボロボロの建材、車、タイヤ、そしてコンクリがうずたかく積み上げられてる。
自衛隊もがんばってる。
孤立した地区へ道を通すために、突貫工事で、ごらんの道路づくり。
この辺り一帯は集落だったのだけれど、地盤沈下で遠浅の海になっちゃったわけ。
そこで、サイドに土嚢を積み上げ、盛り土をして、「ハイウェイ」を造ったというわけさ。
わずか三週間前に開通したというそのガタガタ道を進むと、ついに現場に到着。

わが精鋭たちも、眠い目をこすりつつ、準備。
作業内容は、民家に押し寄せた泥のかき出し、コチコチのヘドロはがし、そしてがれき撤去。
がんばるで~。
ところが現場は、灼熱と悪臭に支配された重量物の林、そして可愛らしい昆虫の王国なのだった。

つづく

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

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