4・量子って
今や「粒子」とは名乗りづらかろう素粒子は、その秘密を知るスジから、新たに「量子」との呼び名をもらった。
ちょっとサイバーちっくで、かっこよさげではないか。
この姿かたちのないおばけみたいなやつ(波)がたくさん集まることで、どういうわけだか、この手応えにあふれた物質世界が構成されるようだ。
まったく、不思議なことだ。
ところで、量子の「量」ってなんだろう?
それは、波が震える運動量のことで、エネルギーの強さだ。
このおぼろげなエネルギーが、ある瞬間、空間上に確固たる位置を持つ。
散らかってた波が、一点に凝縮されるわけだ。
位置を得た波の運動量のかたまりは、「質量」と言いかえていいかもしれない。
こうしてエネルギーはヘンシンし、つぶという解釈、すなわち古典的な意味での素粒子の形式を取る。
アインシュタインさんが言うところの「エネルギー=質量×光速の二乗」が示すとおりだ(特殊相対性理論)。
さて、質量とは、この地球上ではまんまkgをさすことが多いけど、「空間上での動かしにくさ」と理解するといい。
押してなかなか動かないものは質量が大きい、と。
そしてこの地球上では、質量を持つものこそが実体である、という言い伝えがある。
物質というマボロシの一丁あがりだ。
なのに、「その中身は波だった!」というわけだ。
謎は深まるばかりではないか・・・
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