銀河後悔日誌、つぶやき

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最後の映画館

2010-09-05 22:48:05 | ドラえもん
 札幌市すすきのにある東宝公楽会館3階にあった、「東宝公楽劇場」が8月31日限りで閉館した(閉館の報せを受けての記事は「6月17日の記事」参照)。

 8月27日限りで通常上映は終わり、28・29日と30・31日は一律五百円のさよなら上映が行なわれた。前者は『ゴジラ』と『ドラえもん のび太の恐竜』であり、『のび太の恐竜』を友人のおこじょさん氏と観賞した。


外観『ポケモン上映中』
 通常上映終了の前、8月26日に何枚か撮影した。入口正面には手書きの看板が2枚並ぶが、正面にあるのが上映中のもの。左にあるのが次回上映のものである。

さよなら上映の看板ただいま開館中
 「さよなら東宝公楽劇場」で上映される作品は、他の2本に比べると『のび太の恐竜』は新しい。『三丁目の夕日』は最近過ぎるような気が…。

さよならポスター全景
上部下部

 3階の劇場入口には、「さよなら東宝公楽劇場」記念上映のポスターが貼ってあった。ちなみに、旭川の旭川東宝も同日閉館したが、こちらの記念上映作品には、『のび太の宇宙開拓史』も入っていた。


 8月29日、午前中に『のび太の恐竜』と『ゴジラ』を1回上映したあと、13:25から『のび太の恐竜』2回目である。13時過ぎにおこじょさん氏と劇場に入り、館内は見渡してみると、親子連れが多い。

 わたしは一昨年・昨年と他にお客がいない状態で観賞し、ことしはおこじょさん氏と観賞したが、孫と祖母(?)・子供と母(?)の2組がいた。しかしそれでもほとんどお客がいないわけで、今般の閉館の報にも、残念と言う思いとともに止むを得ない面があった。

 映画は3分早く始まり、古い映画なので通常入る予告編は一切なし。かなりの退色と音飛びの中で終了したが、後年の『2006』とは大違いの名作に変わりはない。
 ここ3年はほとんど観客がいない状態しか知らない。当日は子供が多い印象だが、それでも半分ほどの入りである。子供にとっては、今とは違うドラえもんは、さてどう写ったのだろうか。


 終わったあと、劇場を出る前に館内を撮影してみる。

スクリーンを独り占め
 昨年撮影した、客席の風景。まあ、撮影はしない方が良いのだろうが、他に誰もいないし、もう閉館してしまったので載せてしまおう。前に誰も写っていないが、左右と後ろの方にも誰もいない。ここで2時間近く映画を一人で観ているのは、ある意味シュールな風景である。もうこういう機会がないのは、ちょっと寂しい。

コメント
 館内の様子である。ここはスクリーンの外右側にある休憩所であるが、昔はここから上に登ることが出来て、客席の最上段から出入りすることが出来た。初めてこの劇場に来たのは1999年であるが、2000年代初頭には、既に閉鎖されていた。椅子が設置されたのは近年ではないか?

自販機左にドアがあるここを昇るとスクリーンが見える
 写真の左はスクリーン左側の出入り口(見にくいが)、右は右側のそれ。右側に見える椅子がさっきの休憩所である。館内の自販機は普段は高めであるが、今日は100円になっていた。

売店が見えるグッズ販売のケース跡
 続いて売店の様子であるが、1階の券売所は何年も前に閉鎖され、ここで前売券も買う形式になっていた。カウンターしかないが、右の写真の位置にはグッズやパンフレットなどを展示販売するケースが置いてあった。既に何もないので、撤去されたようだ。
 学校の長期休みのときはアルバイトを募集していたのを思い出す。『ドラえもん』封切りの頃(3月上旬)、アルバイトのお姉ちゃんが「昨日(スキー)ジャンプの選手と合コンして…」と駄弁っていたのを思い出す。子供たちには全く聞かせたくない話である。

売店を反対側から入口外から見た様子
 ちょうど入場して目に入る景色と、入口の外から中を見た風景である。この景色も、既に見ることはできない。


 館内には、過去の作品のポスターが貼ってあった。『ドラえもん』関係だけ載せておく。ところどころボケているのはご愛嬌…というか、何度も撮影するのは恥ずかしいので1回きりということで。
『大魔境』というかハットリくんと怪物くんビデオでは主題歌が差し替えられている『魔界大冒険』『魔界大冒険』をもう1回撮影
 今となっては貴重な、“ドラ・ハッ・パー”時代のものもある。
『ハットリくん+パーマン』だけどA作品にカウントされるわたしが最初に観に行った『宇宙小戦争』岩見沢の映画館で最後に観た『日本誕生』いわみざわホールで観た『アニマル惑星』
天の川鉄道が宇宙に上がるシーンは格別『銀河超特急』F先生歿後1作目『南海大冒険』新ドラ1作目『恐竜 2006』
 おまけ。
ゴミ箱にキー坊がいるよ

 入口横のエスカレーターである。横に張ってあるポスターを観ながら、この3階に上がってくる仕掛けだ。1階には銀行、他の階には飲食店が入っているが、夜は繁盛しているのだろうか。
エスカレーターの上
 階段で2階に下りてみた。
2階の看板3階に上がるには、2階からエスカレータを乗り換える

 劇場を出て、階段で1階降りるとトイレが見える。1階には出口専用のドアがあり、ちょうどこのトイレを横目に降りていくことになる。ここも数年前から「従業員専用」となったが、お客さんが使うことはほとんどなかったのでは?
右に女子従業員専用トイレがある
 1階、「出口専用」ドアの手前。さらに下へ降りる階段があるが、階段の前が1段高くなっている。何がある?
階段の上の段


 外に出た。ここにも入口に貼ってあったポスターがあったので、ここで再度撮影した。こっちの方がよく撮れるじゃないの。
外から見える、「さよなら」件の『恐竜』ビルに表示してある劇場の案内

 正面である。「会館」はビルの名前なので、建っている限り残るのだろう。「東宝公楽」という文字はどうなる? このドアの向こうに、券売所があったわけだ。
会館正面さよなら上映の作品群
 通常は左に次の上映作品が描かれているが、もう次はないので、前の上映作品と「他の劇場で上映致しております」の表示。
ポケモンはシネマフロンティアへ次に『ドラ』を観に行くのはここ?

 このビル自体がなくなってしまうわけではないと思うが、普段隈なく眺めることもないので、後ろに廻ってみた。
東宝公楽会館、全景東宝公楽会館、部分


 8月31日、新聞の映画欄である。次の日にはまったく「東宝公楽」の痕跡はなく、左の「東宝プラザ」が右端に掲載されていたのであった。
新聞を写真に撮るのは難しい


 9月1日、三度東宝公楽へ。正面入口を覗くと、何年も前から使われていなかった券売所が、早速取り壊されている。中には、備品を運び出すこところ。上は工事中のようで、上がらなかった。
素早い対応でチラシを入れていたのだろう

 正面の看板も、あっけなく外されていた。右に春に行ったときのものを参考に載せるが、このドラえもんが見納めになるとは、この時は思わなかった。
昨日まで映画館だった絶賛上映中だった


 長い歴史の中で、わたしが行ったのは1999年以降の11年に過ぎない。それでも、1つの館へ行った最長の映画館であり、閉館は残念である。
 1度行っただけで消えた「シネマさっぽろ」や「東映パラス」は既に思い出の中であり、「東宝公楽」もそうなるのだろう。前記2館は痕跡もないが、建物だけは長く残って欲しいが…?


 ありがとうございました。

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