股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

骨にトゲかい!

2006-11-18 02:52:16 | 股関節の基礎
股関節の骨に骨棘(骨のトゲと書いてコツキョクと読みます)ができることがあります。
骨のトゲというと痛そうですね、何かに刺さりそうで。

よくできる場所は決まっています。
寛骨臼蓋にできやすいです。
どういう風にできるかと言うと、いわゆる“屋根”が浅い人の屋根を深くするようにできるんですね。
正面から撮ったレントゲンで見ると、屋根が外側に伸びて確かに棘のように見えるんですね。
『この棘が筋肉に刺さって痛いんですよ。』な~んてバカな説明をする先生もいるようなんです。

私は骨棘について貴重な経験をしたことがあります。
2年前の雪の降る山梨でのことでした。
私は鹿児島の患者さんとある先生の診察を受けに行きました。(私は付き添いの弟という役で)
その先生は、レントゲンにて臼蓋にできた骨棘を下から撮ったのです。
このようなレントゲンの撮り方は初めての経験でしたが、非常に重要なレントゲンの撮り方だと感じました。

皆さん想像してください。
野球帽のツバの部分があります。
横から見ると棘状に見えますが、下から見ると面積も広く棘には見えないでしょう?
その患者さんの骨棘は、野球帽のツバのような面積の広い見事な屋根として再生された骨棘でした。
つまり、屋根が浅いから骨が自分で考えて屋根を作るんですね。
残念ながらこの修正は、一般的には“変形”と言われ悪者扱いされるんですね。
“骨棘”と言うネーミングも悪いですね、誰が名前を付けたんでしょうねぇ。
もしも“骨修正”とでも名づけていたら、考え方も変わったでしょうね。

屋根ができるまでは痛みが出る場合があるのですが、屋根ができてしまうと股関節は安定するために痛みは少なくなります。
事実、この患者さんの場合、左脚を痛がっていましたが、屋根がしっかりできてからは右脚を痛がり、左脚は痛がらなくなりました。
右脚はまだ骨棘の屋根ができていませんでした。
だから現在右脚が痛いことがあるんですね。
右脚にも骨棘ができると考えています。
そうするとこの患者さんは両脚ともに手術をする必要がなくなるかも知れませんね。
皆さん、骨の修復力ってすごいんですよ!

この先生は患者さんに言いました。
『左には立派な屋根ができたね、もう手術は必要ないですよ。』



変形性股関節症を怖がらないでね







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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
http://blog.goo.ne.jp/kobotihi/ (おまちゃ)
2006-11-18 10:24:56
先生~こんにちは。
実に私もそうでしたよね。レントゲン写真をみながら
先生が、教えてくれたくれたこと。すごく嬉しかったです。本当に、周りの骨とは色は薄いのですが、できはじめていましたもん。これからどんどん、成長して欲しいなぁ~私の屋根。もう脂肪には栄養いらないから骨にちょうだい~って感じです。来月、定期検診にいきます。
その時、やさしく、つっこんで、聞いてみますね。
さてさて、なんておっしゃってくれるでしょ。
関係ない話ですが、息子が中足骨疲労骨折で現在安静中です。昨日、二回目のレントゲンをとりました。
やはり、ここでも薄く骨が周囲にできはじめていました。順調に回復しているとのこと。これも同じことなんですね。ただ、リハビリの先生が、息子の足が扁平足なので、負担がじかに骨にかかるから、土踏まずのある、中敷き使用したらとアドバイスをうけましたが
息子は、断固としてこれは、筋肉が足の裏についてるんだと、扁平足を認めないんです。困ったものです。
今週末から、野球再開します。ちょと心配なのですが。体をもてあましているので。
股関節とは関係ない話で、先生ごめんなさい。
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骨棘 (さくら)
2006-11-18 20:30:21
先生、こんばんは。

「骨棘」っていう字はみたことがありましたが、「コツキョク」と読むのですね。ひとつ賢くなりました。それにあの私のレントゲンにも映っているものが骨棘という名前だというもことも初めて知りました。

寛骨臼蓋にできやすいとありますが、他の場所にもできることもあるのですね。何だか私のX線を見ると他にもありそうな感じがするので伺ってみたくなりました。
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それと同じかな? (わんちゃん)
2006-11-19 22:06:17
先生こんばんは。あれから傷口のまわり「さわらないでゾーン」と言ってますがまったく張らなくなりました。2日間も出掛けて随分歩きましたが全然元気です。体重を乗せる練習もしています。
私も術前のレントゲンにありました。自然治癒力?と思ってましたが、手術の時に取ったそうです。「骨蕀」だったのかな?屋根より「もう少し上の骨盤の下あたりからニョキと鉛筆みたいに飛び出てました。Drは手術のついでに取りましょうと言いました。術後のレントゲンには移ってませんでした。
さくらさんと同じでしょうか?股関節って奥が深いですね。痛みの悩みなど、皆さんと本当に共感できます。ビっコ!走れない、などずっとコンプレックスでした。私だけじゃなかったんだ!人工も年齢的な事再置換の事、同年代の方も多く人工にしてる事、すべて心のつかえがとれました。またがんばれます
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