1) 色化粧土に付いて。
③ 白化粧土に金属を添加 して、独自の色化粧土を作る方法。
金属として、酸化第二鉄(弁柄)、酸化ニッケル、二酸化マンガン、三酸化クロム、酸化ニッケル
酸化コバルト、 五酸化バナジウム、ルチル、二酸化チタン、酸化亜鉛(焼いた物)、水酸化
アルミニウムなどが使われ、その他に硼酸、炭酸カルシウムなどが使われています。
・ 以下の化粧土は、1200~1250℃の半乾燥素地に使用する化粧土です。
化粧土を施 した後、透明釉を掛けて焼成すると綺麗に発色します。
) 黒化粧土の調合例。 重量比、外割 り(合計が100になりません)。以下全て同じです。
白化粧土:100、 酸化第二鉄(弁柄):12、 酸化コバルト:6、 炭酸カルシウム:5、
二酸化マンガン: 2
) 濃茶化粧土。 酸化炎で良く発色します。
白化粧土:100、 酸化第二鉄(弁柄):5、 三酸化クロム:5
) 明茶化粧土。: 酸化炎で発色し易い。
白化粧土:100、 酸化第二鉄(弁柄):1、 三酸化クロム:1
) 緑系茶化粧土。 酸化炎で緑色。還元炎で灰色掛かった緑色。
白化粧土:100、 酸化ニッケル:5
) 緑化粧土。
白化粧土:100、 三酸化クロム:3
) 濃青化粧土。
白化粧土:100、 酸化コバルト:3
) 明青化粧土。
白化粧土:100、 酸化コバルト:0.3
) ピンク化粧土。
白化粧土:100、 水酸化アルミニウム:4.5、 酸化亜鉛(亜鉛華、焼いた物):3.5、
硼酸:1、 三酸化クロム:1
注: 白化粧土以外は乳鉢で良く磨り潰し、酸化炎で1100℃焼きます。その後更に
乳鉢で磨りした物を、白化粧土に10%添加します。
以下の化粧土に透明釉を掛けて焼成すると、色が変わってしまいます。
それ故、表面は化粧土のままにす作品のみに使います。
a) 緑系黒化粧土。 酸化炎で暗い鶯(うぐいす)色、還元炎で緑茶系黒色。
白化粧土:100、 酸化ニッケル:1.5、 五酸化バナジウム: 10
b) 明茶化粧土。 酸化炎でオレンジ色。 還元炎で明茶色。
白化粧土:100、 酸化第二鉄(弁柄):5、 五酸化ナナジウム:5
c) 灰色系茶化粧土。
白化粧土:100、 酸化ニッケル:5、 五酸化ナナジウム:5
d) 灰色系緑化粧土。
白化粧土:100、 三酸化クロム:5、 五酸化ナナジウム:5
e) からし黄色~緑化粧土。酸化炎で、ムラのある緑掛かった黄。還元炎でより緑が強くなる。
白化粧土:100、 酸化第二鉄(弁柄):1、 五酸化ナナジウム:9
f) クリーム系ベージュ化粧土。 酸化炎の方が明るくなる。
白化粧土:100、 酸化第二鉄(弁柄):1.5、 酸化チタン:10
h) ピンク系薄茶化粧土。
白化粧土:100、 ルチル:9、 酸化ニッケル:1
◎ 参考資料: 焼き物実践ガイド(樋口わかな著。誠文堂新光社)を参考にしました。
以下次回に続きます。
記事はピンクの化粧土の作り方の一例を述べたものです。
白化粧土を除いた、金属類を乳鉢で細かく粉砕した物を1100℃で
焼いた後これを再度乳鉢で細かくしたのが着色剤と成り、
白化粧土100に対して10%程度添加して使用して下さいとの意味です。
前段に記された配合は、全体の構成材料を示すもので、
注:以下は金属類を生で使うのでは無く、一度熱処理を加えて
から使用して下さいとの意味です。
判り難い記述に成っているかも知れませんが、記事の意味を
ご理解して頂ければ有難いです。
以上
来年のテーマを「色化粧土を使った、日用雑貨」にトライしようと思っており…参考にさせていただきます。ありがとうございました。