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世界が注目する北朝鮮の行方(1)

2012-01-14 | ラジオ
NHKによれば日本政府は、今月(昨年12月)17日に死去した金正日氏の三男・金正恩氏への権力移譲プロセスを詳細に見守るとしている。
玄葉外務大臣は30日、思いがけないものも含めて、事態がどのように進展したとしても、それに向けた用意をする必要があると発言した。
尚、日本政府は金正日氏の死去が、朝鮮半島の平和と安定に否定的な影響を与えないようアメリカ、韓国、中国と密に協力して行く用意のある事を確認している。

金正日氏の死去は朝鮮半島での事態の進展に、急展開をもたらす可能性がある。何故なら後継者である金正恩氏は、まだ若く事実上、如何なる行政経験も持ち合わせていないから、ま、そうした見解が存在している。
つまり今回の政権交代においては、極めて予測可能なことも、また予測不可能なシナリオも、どちらも考え得るというわけだ。
新しい指導者をめぐる勢力分布について諸外国の分析専門家は、葬儀の模様を見て判断しようと試みた。
それによると金正恩氏の後には、金正日氏の妹の夫である張成沢国防委員会副委員長が続いている事が指摘されている。張氏は将来有望な政治家と見られているが、軍人と言うよりはテクノクラーだ。
近く張成沢氏が少なくとも金正恩氏が必要な経験を蓄えるまでは、事実上、国を統治する事になるのは明らかだろう。つまり金正日氏が民主主義人民共和国を建国後からこれまで継続されていた、いわゆる金王朝の時代が終わりになる可能性があるということだ。
しかし金正恩氏が政治において、何もこれと言って推奨すべきところが無いので、国を自主的に自分で統治できないといった論拠は、かなり疑問の余地がある。専門家達は、これまでのシステムの解体について言うのは、まだ早いと見ている。

VOR記者はコリア研究センターの、アスモロフ主任研究員にマイクを向け意見を聞いてみた。
「何らかの激しい変革が生じる可能性は極めて少ないと思う。あるとしたら国内的要因ではなく、対外的なものと関連して起きるだろう。
国内から何か深刻な変革が起きる前提条件は存在していない。外からの圧力が、どのようなものとなるのかを今予測するのは困難だ。
何故なら北朝鮮の新しい若い指導者が、どういった行動を見せるのかあまりはっきりしていないからだ。金正日氏が統治の、ま、言ってみれば操縦桿を握ったばかりの時は、彼には全体として、力量不足のプレイボーイと言った評判があった。
多くの人々は3年も持たずに北朝鮮の体制は倒れると確信していた。しかし皆さんもご存知のように、金正日体制は2011年まで今年まで存続したのだ。
若い指導者である金正恩氏には今のところ、彼がどんな指導者で、また政治家であるのか結論を出せるような目立った行動はない。如何なる場合でも、彼は年上の同志達、いわゆる後見人達の意見に耳を傾ける事になるだろう」
主任研究員は、このように述べている。

北朝鮮が震える日―人民軍元帥が語る金王朝崩壊の予兆 (光人社NF文庫)
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世界が注目する北朝鮮の行方(2)へ続く

2011年12月30日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル