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プーチン首相のリペック州訪問によせて

2008-12-24 | ラジオ
12月18日プーチン首相は地域視察のなかでモスクワの南西にある、
リペック州の中心都市リペックを訪れた。
そして翌日には自動車大手企業カマズを訪れ実務会談を行う。カマ
ズを訪問する。
カマズ訪問の目的は具体的な金融危機対策を構築し、それによって
危機的な状況にある、ロシアのメーカーに実際的な支援を行うことに
ある。
こうした話題に付いてロシアの声の特派員は次の様にリポートしてい
る。
プーチン首相はリペックの企業発展会議に出席した中で、ロシア政府
からは500億ルーブルの準備金が地方へと拠出され、今後1ヵ月半に
亘って生産力の低下に悩む企業に、実際的な支援プログラムが組ま
れることを明らかにした。

プーチン首相は州の政府の代表者らに対して、この支援がどういった
面で現れるかに付いても示唆している。
支援プログラムによって公共事業も拡大し、そけによって道路の建設
や、街や村の公共福祉建設も行われるようになる。
そしてそうすることで解雇されてしまった労働者の再教育を推し進め、
他の職に就かなければならない場合の助けともなる。

そして肝心なことは個人事業を始めようと望む人々へのゴー・サインが
出たことで、地方自治体は新しい事業主が事務所や工場などを探した
り、公共サービスを得たりする際援助したり、また自治体発注の仕事を
与えたりする道を開くことが出来るようになる。

プーチン首相は中小企業支援のために、300億ルーブルが蓄えられてい
ることに注意を促している。
ロシア政府は中小企業のインフラ整備、そして中小企業向け融資のため
に100億ルーブルを用意している。

プーチン首相が今回、こうした発言の場としてリペックを選んだのは決して
偶然ではない。
リペックはまるで鏡のように経済的に弱い立場にある、ロシアの地方の光
と影を繁栄しているからだ。
リペックは(?)工場が非常に有名だが、リペック州の財政の40%はこの工
場が収める税金から得ている。
しかし現在その生産品が売れなくて大変困っている。

リペック州知事はプーチン首相との会談の中で、工場から州の予算に入る
税収が60%も減ると伝え、それに代わるのが中小企業であり、すでにおよそ
1万人の雇用が作り出されたと伝えた。
そうした中小企業の一つ、1年前にリペック州当局のイニシアチブで造られた、
建築資材工場を今回プーチン首相は視察している。
この工場はいわゆる倉庫や工場、またショッピングセンターといった建物用の
サンドイッチパネルを生産している。

国の内外の市場で広がる経済危機にも関わらず、このリペックの工場は製品
の販路を探す必要もなく現在利益を上げている。
しかしそれだけではない。リペック州知事は、来年小規模農場地のためのプロ
ジェクトを実現させると述べている。
これは60から70頭の家畜を飼う、小規模な個人農家を育成するもので、10億
ユーロが必要だと見られている。
プーチン首相はリペックで危機克服において、行動する際の指針を今一度明ら
かにしたと言える。
その指針とは国内生産品に対する需要の維持、企業融資の再開、国内市場保
護に向けた選択的な措置をとるということだ。
危機克服に関するプログラムの略語は「アーカーエム(ロシア語)」と言うが、これ
は「空申告じゅう(???)」を表す略語と同じだ。

プーチン首相は危機克服措置プログラムが、アーカーエムと同様その哲学がよく
知られている。そう指摘した。

12月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル