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NATOの外相会議を総括して出されたコミニュケに関連して

2008-12-13 | ラジオ
ロシアはNATOによるさまざまな行動が、どれほどロシアの利益に叶って
いるのかに付いて、独自の評価を与えることが出来る。
ロシアの公式報道官はブリュッセルで開かれた、NATOの外相会議を総
括したコミニュケに付いてコメントしこの様に述べた。
これに関連してロシアの声の政治評論委員は、次の様にコメントしてい
る。

報道官の声明はアメリカが作成し、NATO加盟諸国が支持を表明した、い
わゆる行動計画に対する回答だ、と考えることが出来るだろう。
この行動計画というのはロシアの概念に付いて検討するという、NATOの
抽象的な約束に対し、ロシアが取るべき具体的な措置をリストアップした
ものだ。

ロシアが懸念を抱いているのは極めて重要な、二つの問題に付いてだ。
一つ目はアメリカのミサイル防衛システムの、ポーランドとチェコへの配備
問題に対するもので、これに付いて報道官はヨーロッパのミサイル防衛シ
ステムと統合された、アメリカのMDはロシアに対抗する潜在力を持つもの
となると指摘している。
こうしたことを背景に、このデリケートな問題におけるNATO・ロシア間の協
力に関する、あらゆる提案は素晴らしいものではあるものの、現段階では
非現実的なものに感じられる。

何故ならNATO諸国は事実上ロシアの懸念、そして現実的で建設的なパー
トナー関係を築き上げようとする、ロシアの提案を完全に無視しているからだ。
残念ながらNATOのこうした態度は欧州通常戦力条約の、適合条約に関す
る問題においても全く同様だ。
ロシアはCFE適合条約をかなり以前に批准したが、アメリカやNATO諸国はこ
れを批准していない。

また今回の外相会議のコミニュケでも、この問題に関する新たな提案は無か
った。
これまでと同様NATO諸国は、CFE条約に対する自らのネガティヴな態度を、
グルジア紛争におけるロシアの行動によって正当化しようとしている。
軍縮に関する深刻な問題を、旧ソ連での地域紛争と結びつけようとする、ナ
ンセンスなやり方は、ロシアに対して自らの意思を押し付けようとする態度の
表れだ。

こうした対策が建設的でないことは明らかだ。
ロシアとNATOの間で順調な対話が進められるためには、国の安全に対する
法的な利益を考慮に入れることを基礎としなければならない。
そこで近くモスクワで開催される、軍縮問題に関する露米協議が、双方の対話
に活気を与えるものとなるよう期待せずにはいられない。

12月10日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル