森林

森林の姿をわかりやすく紹介しましょう。
樹木、草本、動物、昆虫など、なんでもあります。

鈴懸けの木

2005年12月31日 | Weblog
すずかけ科の落葉高木「すずかけのき」です。
明治末期に渡来したようです。
ぶら下がった実の姿が、修験者の着る
篠懸(すずかけ)という衣の両袖につけた
房に似ているところからこの名前がついたようです。
鈴がぶら下がっているようにも見えます。
別名「プラタナス」で夏の強い日差しを遮ってくれる
大きな葉っぱです。
これは、久里浜緑地公園のプラタナスです。
「プラタナスの実は」沢山の(おそらく数千の)種子の
集合体です。
鈴懸けの木には3種類あります。見分け方は、
枝についている実の数です。
●「アメリカ鈴懸けの木」は、実が1個
●「もみじば鈴懸けの木」は、実が2個
●「鈴懸けの木」は、実が3個
です。よくみるのが、「もみじば鈴懸けの木」です。
これは、アメリカ鈴懸けの木です。
アメリカのアは単数のaですので一個という覚え方も
あります。

ゆれる実の 数を数えて プラタナス(遊仙)

何個かな?見上げることで姿勢がよくなります。
2005年も最後の日となりました。みなさまに取って
来年も、よい歳になりますよう、今年良くなかった方は、
来年こそ・・・とお祈り申し上げます。

すずかけのきの実

冬のすずかけの木
コメント (1)
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ゆりのきの実

2005年12月26日 | Weblog
半纏木(はんてんぼく)の実です。
こぶしの半分くらいの大きさの実です。
真ん中に芯があり、種子が周囲によろい状につきます。
この種子は、風で飛ばされて落ちます。
小さな「はす」の花のようです。
「ゆりのき」の梢(こずえ)に花の数だけついています。
この木は、沢山の花が咲いたのでしょう。
冬に、まるで枯れ木に咲いた花のようです。

ゆりの木花 枯れ木に咲きし 花の如(遊仙)

結構豪華な感じがしました。
木の実の形は、花と同じくらい魅力的です。
はじめてみる形状に感心するばかりです。
ゆりのきの種子(1/3方向)
この種子が立って中心の軸を取り囲んでいます。

ゆりのきの種子(2/3方向)

ゆりのきの種子(3/3方向)
右のほうの塊が種子で翼がついています。


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はなみずき

2005年12月26日 | Weblog
ミズキ科の花水木です。1915年に
アメリカから来たようですので
今年で90年となります。
アメリカ山法師とも言います。
秋に赤い実をつけます。
この木には、実がたわわについています。
昭和43年に整備した大池公園(こども自然公園)は
桜の名所ですが、桜の樹は植えすぎで、
光を求めて上に伸びて背が高くなっています。
樹の種類も多く自然観察には適しているところです。

総苞を はなびらに見る はなみずき(遊仙)

赤や白の花びらは、実は総苞片で、本当の花は中心に
まとまって沢山ついています。
山法師も似ていますが、実の形状が異なります。
はなみずき(枝がみんな上を向いています。)


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きぶし

2005年12月25日 | Weblog
木五倍子(きぶし)科の「きぶし」の冬の姿です。
鎖状の雄花がついていました。
雌雄異株でこの実にタンニンが含まれているため、黒い染料に使われます。
五倍子(ごばいし、付子(ふし))の代用としたそうです。
五倍子とは、ヌルデにヌルデシロアブラ虫の雌が4月に産卵し、幼虫が
葉に寄生してできた虫こぶ(虫えい、ゴール、付子)のことです。
虫こぶの名前は、ヌルデノミミブシです。
成分の70%がタンニンだそうです。
昔、お歯黒のために使ったそうです。

お歯黒の ふしの代わりに 木五倍子(きぶし)あり(遊仙)

きぶしは青い実が生ります。



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もみじばふうの実

2005年12月24日 | Weblog
まんさく科の落葉高木です。楓(ふう)はまんさく科です。
葉っぱは5裂です。最近街路樹でよくみかけます。
これは、冬の実です。いが栗のようでもあるし、
とげとげのドリアンのようでもあります。
実は乾いていますので触ると痛いです。
樹にたわわに稔っていました。
大きさは、すずかけの樹の実と同じくらいです。
中に沢山の種があり、風に飛ばされていました。
二俣川 大池公園にて

とげとげの 楓(ふう)の実痛し 冬の空(遊仙)

冬の日差しの中で乾燥した実は硬く鋭い棘を
見せています。
もみじばふう(紅葉葉楓)の実沢山
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めじろの巣

2005年12月23日 | Weblog
めじろ科の目の周りが白く、背中が黄緑色の小鳥です。
巣は白くてお椀のように丸い形です。
白いところはかんなくずのようです。
横浜市こども自然公園にてみました。

めじろの子 ひよどり避ける おわんの巣(遊仙)

銀杏の枝に作った白くてきれいな巣です。
この銀杏の木は強い剪定をされているため樹の途中から枝が沢山出たり
葉っぱがばらばらに裂けていました。

めじろの巣
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あおつづらふじ

2005年12月23日 | Weblog
つづらふじ科の落葉蔓(つる)植物です。
「カミエビ」とも言うそうです。
青いブドウに似た実をつけます。
茎に短い毛が沢山生えています。
ゆり科の「しおで」に似ていますが、
「しおで」の実は黒色です。
比較的身近に見ることができます。
これは衣笠公園と谷戸山公園でみました。

青く染め 空より落つる つづらふじ(遊仙)

この青い実に目を奪われますが、
野ブドウの空色には敵(かな)いません。
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けやき

2005年12月22日 | Weblog
にれ科の「けやき」の葉っぱと実です。
樹形は万歳をしているような美しい形です。
これは、ケヤキの実で小さな葉がついています。
実のつく葉は小さいです。
葉っぱがついたまま枝が折れて樹から落下します。
種子散布です。
このとき、2-3枚の葉が翼となって
くるくる廻りながら遠くへ飛んでいきます。
「ケヤキの実は枝が折れて飛んでいく」と
説明したら、「えーっ枝が折れて落ちてきたら
危ないですね」と言った人がいましたが、
そんなに大きな枝は飛びません。

ケヤキの実 枝ごと飛んで かざぐるま(遊仙)

空中を風車になって種子散布します。
万歳のけやき
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いたどり

2005年12月21日 | Weblog
タデ科の多年草の「イタドリの実」です。
花ではありません。
地下茎で繁殖します。旺盛な繁殖率です。
昔から土手なんかに沢山生えています。
茎は中空で赤っぽいです。
夏に花が咲き、秋ー冬には実が成ります。
「イタドリ」は「糸取」がなまったようです。
同じくタデ科の「すかんぽ(すいば)」に似ています。
歌の歌詞に「すかんぽ」が出てきます。
♪♪「すかんぽの咲く頃」(作詞北原白秋 作曲山田耕作)
土手のすかんぽジャワ更紗(さらさ)
昼は蛍がねんねする
僕ら小学一年生(尋常科:原詩)
今朝も通ってまたもどる
すかんぽ すかんぽ川のふち
夏が来た来た ドレミファソ♪♪
皆さん歌えますか?覚えていましたか?
茎は食べることができますが酸っぱいです。
子供のときに食べた思い出をお持ちの方も
居られることでしょう。

あまずっぱい 土手のすかんぽ ガキ大将(遊仙)

誰にも、自然の中に溶け込んで遊んだ
遠い昔がありました。
そんな自然を取り戻して行きたいものです。
「いたどり」の葉

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おおばこ

2005年12月21日 | Weblog
大葉子(おおばこ)科の「おおばこ」です。
葉も茎も柔軟で丈夫です。踏む圧力に対して
抵抗力があります。
人や車に踏みつけられないと生きていけないという
因果な植物です。道端でよく見かけます。
踏まれないと周りに「オオバコ」よりも
背の高い植物が生えて、背の低い「オオバコ」に光が
当らなくなり枯れてしまうそうです。
踏まれないと他の植物との競争に負けます。
オオバコは踏んであげたほうがいいようです。
このような植物を「踏み跡植物」といいます。
葉っぱのあるイグサの仲間の「くさい」と
イネ科の「かぜくさ」も踏み跡植物です。

おおばこの 踏まれて育つ 健気なさ(遊仙)
おおばこの 踏まれて育ち 玉となる(遊仙)

「艱難汝を玉にす。」と言ってあげたい感じです。
己の特質を生かして生きているのです。
「相撲取り草」ともいいます。
自分の「おおばこ」の茎と相手の茎を絡めて
お互いに引っ張りあって、相手の茎を切る
という遊びをしたことがあります。指に茎が
めり込むくらいおおばこの茎は強いですが
いずれかの茎が切れます。切れたほうが負けです。
中国名では「車前草」というそうです。
車輪に轢かれて育つという意味でしょう。
実には粘液があり動物にくっついて遠くへ運ばれます。
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