森林

森林の姿をわかりやすく紹介しましょう。
樹木、草本、動物、昆虫など、なんでもあります。

ヤマグルマ

2008年10月31日 | Weblog
ヤマグルマ科の「ヤマグルマ」です。常緑広葉樹です。
この仲間に「フサザクラ」があります。
ヤマグルマは仮導管を持っている珍しい広葉樹です。一般に仮導管を持っているのは裸子植物の針葉樹で、被子植物の広葉樹は導管を持っています。継ぎ目のない導管の方が仮導管よりも進化しています。広葉樹は、根から水を葉まで吸い上げる能力が強いので大きな葉っぱを茂らせることができると言われています。そんな珍しい樹木がこの「ヤマグルマ」です。裸子植物から被子植物への進化の途中の樹木ということができるのでしょうか。生きた化石です。葉がやや輪生状についているのでこの名前になったようです。十国峠のお寺にありました。花の咲く時期に再訪したいです。樹液から「トリモチ」を採るので「トリモチノキ」とも言われています。この樹木も教えていただかないと判りません。
葉と実です。

葉には鋸歯があり、「アカガシ」のように葉柄が長いです。


紅葉路 生きた化石に 出会いけり(遊仙)

メタセコイア、銀杏も生きた化石と言われています。

 
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シラヤマギク

2008年10月30日 | Weblog
キク科の「シラヤマギク」です。この菊の見分け方は、茎の下の方の葉は大きく
ハート型をしていることです。他の白い菊と見分けることができます。
大きな葉です。10cm位はあります。

これだけでも憶えておくと秋の野山を歩くのが楽しくなります。

来る風の やり過ごしたる 野菊かな(遊仙)

歩み寄る 潤んだ白の 菊の前(遊仙)

逆らわず風の吹くままに揺らいでいる野菊です。
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メガルカヤ

2008年10月29日 | Weblog
イネ科メガルカヤ属の「メガルカヤ」です。刈り取られる茅という意味の名前です。屋根を葺く草のことを茅と総称しています。芒のことを茅ともいいます。茎に蜻蛉か雀が止まっているような風情です。
赤っぽくて可愛い感じです。茅にもいろんな種類があるものです。
細い白い毛がたくさんあります。これも十国峠の稜線です。日本全国に分布しているそうです。


名月や 芒の中に うづもれる(遊仙)

ススキの波をみると十五夜を連想します。

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サクラガンピ

2008年10月27日 | Weblog
ジンチョウゲ科の「サクラガンピ」です。単に「ガンピ」ともいいます。「コウゾウ」「ミツマタ」とともに和紙の原料です。
これの樹皮は伊豆雁皮紙の原料です。
「コガンピ」というのもありますがこちらは紙の原料にはなりません。

今は昔 サクラガンピの 紙を漉き(遊仙)


これは「コガンピ」です。葉の付き方が違います。

十国峠の尾根筋で見ました。
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ウメバチソウ

2008年10月26日 | Weblog
ユキノシタ科のウメバチソウです。これは十国峠ですが籠坂峠でもみられます。
花弁に黄緑色の筋があります。
花の形が梅の花に似ています。
一つの茎に一個の花をつけます。


行く我に ウメバチソウの 秋語る(遊仙)

ウメバチソウが峠の山路を楽しませてくれます。
うるんだ白のウメバチソウです。「潤んだ白」という表現の短歌があり、使ってみたくなりました。

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コキンバイザサ

2008年10月25日 | Weblog
キンバイザサ科の「コキンバイザサ」です。ヒガンバナ科に分類されている図鑑もあるとか、最近ヒガンバナ科は「ユリ科」に統一されたとのことから、これも「ユリ科」になるかも。宮城県以南に生育しているとか。小さな黄色い花でかわいいです。6枚の花びらです。
花びらの先に白い綿毛のようなものがついています。

十国峠の稜線に生えていましたが、ちょうど山道の真ん中で登山者に踏まれていたようです。小さな花なのでちょっと気がつきません。
今回の観察会はこの花を見つけるのが一つの目的でした。

音もせぬ 海を見下ろす 秋の草(遊仙)

遥か眼下に相模湾の初島が浮かんでいます。
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ナンバンギセル

2008年10月24日 | Weblog
ハマウツボ科の「ナンバンギセル」です。ススキに寄生して育ちます。
ススキの原にあります。これは十国峠です。
二番目の写真は「オオナンバンギセル」です。ガクの先端が鈍で線状の筋がありません。「ナンバンギセル」のガクはとがっていて線状の筋があります。ちょっと判りにくいですね。

花がたれているからなのでしょうか、うつむいているようなので「思い草」とも言われています。

ススキ野に 頼りて生きる 思い草(遊仙)

大昔から日本に自生しているそうです。
スゲ科やイネ科の植物の根に寄生しているようです。
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イチイ

2008年10月23日 | Weblog
イチイ科の「イチイ」です。常緑高木で高官の笏を作ったそうです。細工がしやすいので鉛筆の木の材だそうです。「岐阜県の木」で全国に分布しています。
赤い実が10月ごろ生ります。別名「アララギ」、アイヌ語で「オンコ」と言うそうです。

葉は尖っていますが、触っても痛くありません。モミの木は痛いです。
若いときは緑色です。

橙色です。

真ん中に孔があります。赤い湯飲みのようです。

イチイの木肌です。縦に裂け目があります。


山装う 一位の名前を 尋ねけり(遊仙)

果実の形で見分けます。キャラボクと似ています。

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ホシヒメホウジャク

2008年10月22日 | Weblog
スズメガ科の「ホシヒメホウジャク」です。食草は「ヘクソカズラ」だそうです。
羽がでこぼこ形状です。枯れ葉のようにも見えます。

変わった形の蛾がいるものです。

天敵から身を守るために擬態しているのでしょう。
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ハマニンニク

2008年10月21日 | Weblog
イネ科の「ハマニンニク」です。別名「テンキグサ」と言います。全国の海岸にあります。「テンキ」とはアイヌ語で葉を乾かして編んだ、糸や針などの入れ物のことだそうです。高さは80cm位あります。
穂が茶色になっています。


潮騒の 枯れ草の中に うづもれる(遊仙)



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