南斗屋のブログ

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東京地裁民事交通訴訟の実情

2007年03月25日 | 未分類
赤い本2007年版が手元に来ました。

赤い本は、交通事故の損害賠償の基準が書かれているものですが、それ以外にも東京地裁の、交通部の裁判官の講演録が載せられており、その時々の交通部の考え方を知る上で、大変参考になります。

冒題では、交通部の部総括裁判官が「東京地裁民事交通訴訟の実情」と題して、事件処理の状況や、その時々の検討課題について、講演する事が慣例となっています。
その講演に統計的なデーターが載っていましたので紹介しておきますと、東京地裁での交通訴訟の件数は
H16年 1329件
H17年 1382件
で、H10年が896件という事ですから、H17年までの7年間で約1.5倍に増加しています。
これを裁判官8名で担当しているので、事件数を裁判官数で割ると
1382÷8=172.75
となり、一人の裁判官が一年間に170件以上もの交通訴訟を、新しく担当していると言う事がわかります。

手持ち件数が170件といっても、ピンとこないかもしれませんが、裁判所の開廷日が月に約20日と考えれば
170÷20=8.5
で、1日あたり8.5件の事件に、目を通して行かなければならないわけです。
もちろん、訴訟になるからには、そう簡単な事件ばかりではないですから、かなりハードな仕事といえるでしょう。
このように、裁判官はかなり忙しい状態にありますから、被害者側としては、分かりやすい準備書面を書く事を、心がける必要があると思います。


 



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