リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

☆引越し大作戦の胸突き八丁は引越し(1)

2015年08月30日 | 日々の風の吹くまま
 8月29日。新居となるコンドミニアム(日本語で言う「マンション」)の引渡し日の7月21日、期限の正午に着いてみたら、正面にトラックが2台止まっていて引越し荷物を積み込んでいる最中。ポールと売主のエージェントのピーターがロビーで待っていて「法的には正午が退去期限だけど、荷物の運び出しが遅れているんだよ」。ま、キム夫妻は私たちよりもずっと高齢だし、引越し業者着が遅れたのかもしれないし、ガラクタを残さずに明け渡してくれたらそれでいいんだけど。ロビーで世間話をしながら待つこと30分。娘を伴ったキム夫妻が降りて来て、「終わりました」と2本の鍵(玄関ドアと郵便箱)がついたキー・フォブ2個。この認証用フォブがないと玄関の中に入れないし、エレベーターで上がれないし、住人専用の駐車場やゴミ捨て場にも入れない。めんどうでもあるけど、出かけるのにいちいち防犯アラームをセットして60秒以内に外へ出て、帰って来たら30秒以内に解除して、という手間に比べたら楽なものかな。これが「マンションは鍵ひとつで出かけられる」という利点なんだろうな。

まずは駐車場への乗り入れ方を覚えて、割り当てのスポット(2台分)に止める。駐車場は地上階と地下1階が一般有料駐車場で、フォブで開閉するゲートを通った地下2階と3階がマンションの住人専用。(地下一階のゲートの外には訪問者専用のスペースもある。)私たちの部屋に割り当てられた駐車スポットは地下2階で、ゲートからランプを回ってすぐのところでエレベーターもすぐそこ。どうやら高層階の広いユニット(つまりはお高いユニット?)から優先的に便利なスポットを割り当てたらしい。向かいにはベンツが4台も並んでいて、トラックとエコーだとかえって目立ちそうな感じ。「自転車置き場」と書いた(自転車のない)ところにはケージのような専用ロッカーがあって、その大きさも各戸の床面積と連動するらしい。小町横町で日本のマンションの居住階による住人の階層化などを論じていたけど、こんなところに微妙な「差別」が潜んでいるってことかな。

次はエレベーターの使い方を覚えて(ピッと当てて居住階のボタンを押すだけだけど)、23階へ。ポールに促されてカレシが鍵を開けて一歩中に入ったら、がらぁ~ん。お願いした通りにすっかり空にしてくれていた。もちろん床はごみだらけだけど、そこは引越し前に掃除すればいい。でも、キムさんは「掃除費用を請求してください」と言い残して行ったそうな。それほどの汚れじゃなさそうだから払ってもらわなくてもいいんだけどね。コンセントなどの位置や要所の寸法を間取り図にマークして、写真を撮る作業に1時間ほどかかったけど、家具も何もなくてがらんとしているせいで、話し声や窓の外の音が室内に反響して「我が家」と言う実感はわいて来ない。まあ、これから5年、10年とかけて「我が家」にして行けばいいわけだけど、カレシはさっそくinstitutional whiteと揶揄される当たり障りのないくすんだ白一色の内装に気が滅入ったと文句。曇り空だったからよけいに陰鬱に感じられたのかもしれない。

こうして私たちはめでたく?ニューウェストミンスターはアップタウンのマンション23階の角部屋の持ち主になったわけだけど、引越し予定の8月6日までにやることは山のようにあって、ほっとしてはいられない。コントラクターのマイクとペンキ塗りや照明器具の取替えの入居準備の打ち合わせがあるし、管理会社関連の事務処理もあるし、まだまだ荷造りもたくさんある。管理会社のウェブサイトに「所有者/居住者」として新規登録して、引越し当日のエレベーターを予約。引越し本番の6日は「入居」(手数料100ドル)、前日の5日に「家具の配達」(手数料なし)として、それぞれ正午から午後4時までを予約。午後は転送願いの用紙をもらいに郵便局へ。最大どのくらいの期間転送してくれるのか聞いたら、「1年間ですが、今キャンペーンで1ヵ月無料で延長して13ヵ月です」。は?昔はごり押しの賃上げ要求で1ヵ月以上もストをやって、メールがなかった頃に国中が迷惑したもんだし、民営化したらしたで儲からないと戸別配達を廃止することにしてヒンシュクを買っているカナダポストが販促キャンペーン?ま、それでも1回の通知でクリスマスの時期をカバーできるからいいか。

秒読み段階になって来て、カレシもやっと時間とエネルギーに限りがあるとわかったようで、フランチャイズで廃品回収業を展開しているGot-Junkを呼んで、かなりのゴミを撤去してもらった。何でも自分でやりたがる気持はわからないでもないけど、ここは「住居移転」という大プロジェクトを完遂するための手順をいかに効率的に組むかという課題を最優先しなければならないので、自分の力を試している場合じゃない。そういうことで、入居準備の作業のうち、主寝室のバスルームの改装は管理組合の許可が必要だとわかったので、マイクにはペンキ塗りと照明器具の取り替えから始めてもらい、引越し業者Bekinsのベニーには8月4日に梱包チーム派遣を依頼。マイクがフォブを借りに来たついでに古いキッチンの戸棚を外してくれた。買主の許可を得た上のことで、安っぽいパーティクルボード製だけど積み重ねれば即席の食料庫になるという胸算用。マンションと言うところは収納場所が足りないのが難点・・・。


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