チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 240

2019年10月05日 18時51分32秒 | 日記
高雄にある「新制作座」に比佐子つれづれのお仲間を案内して今戻ったところ。余りにも充実していて楽しく時間のすぎるのを忘れていた

今回は「新制作座」が保存している多くの着物や帯の中で最も注目をしていた「熊谷好博子」さんの着物と帯に焦点を当てて見せていただいた

好博子タンスがあるのだけどこのたびは江戸友禅を中心に見せていただいた
好博子さんは生前よくチャコちゃん先生の事務所にふらりといらして墨絵をスタッフに伝授していらした。その時の模範色紙もたくさんあったが、みんなに配ってしまって、今となっては惜しいなあと思っている

中には白地の帯に生地にさささっと四君子を筆で素描して撮影に使わせていただいたりした。先日その帯を昔のスタッフが締めてきて「あらあなたがそれもらったの?」とチャコちゃん先生目が三角

そういう仲良し先生で身近な感じをみんなが持っていたけど、その作品に関しては呼吸が止まるほど精密で美しいそしてすべてが静謐な感じなのだけど、体にまとうと立体感が出て色や柄の陰陽のバランスの中で柄が動き出し、着る人の姿を美しく見せる。いつもおっしゃっていた

「着物は着る人がいて初めて生きてくる、生きてくる姿を想像して私達は仕事をしなければいけない、仕事は御仕事だよ」
また
「人柄がいいと言う言葉があるように柄にも品がなければいけない。品の良さがテーマになるね」
単純であるように見えて実は体につけることによって、また着る人が動くことによって秘めた情感表現されるのが好博子さんの着物だと思う

とにかく好き大好き

好博子さんの着物を愛してやまない真山美保さんの感性に心から敬意を表すと同時に春夏秋冬、黒留、色留め、更に訪問着、袋帯と数多く残してくださって本当に嬉しい。真山美保さんが亡くなって13年、それまできれいに保管してくださった新制作座の方々にも感謝

25日にもまたお連れする予定
中には「泥かぶら」(初演から2万回以上)の演劇を高校生の時見て感動したとその時の話も盛り上がった一日だった
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成功する言葉

2019年10月04日 10時16分03秒 | 日記
今日から「ナイトコスモス」は「言霊・ことば」のお話会になる
京都から「言葉心理カウンセラー」の宮崎英二先生がいらしてくださる

「きものを着たら大人思草」という本を出版したことがある。平成17年 三五館
そのとき着物を着たら立ち居振る舞いを美しくと考えるのは当たり前、しかしそれと同時に言葉もある。お品のいい言葉は聞いてて気持ちがいいが、常に品よく話ができない人が、いきなり山手言葉を話すというのは難しい。舌をかみ、形を調えるのが必死で心が通じなくなる

世界でも珍しい日本語は古くから「言霊」という考えがある、言葉に霊力があるということだ。最近ヒットした映画(チャコちゃん先生はいいと認めていない)「天気の子」では一つの言葉で祈り続けることで天気も動かすということであった

編集者現役の頃外での撮影の時大雨で中止にしようかというときでも、撮影の時には必ず晴れた「晴れ女」というあだ名が付いたが
「絶対晴れる晴れる晴れる晴れる」と信じて短い単語を繰り返していた
だから身を持って言霊を心から信じている

しかし心が弱いとその言霊を忘れてしまう
慌てていたり、自我が強すぎたりすると波動の良い言葉を不思議と忘れる
「言葉心理学」という学問があることを知ったのは昨年だ。友人であり当社の取締役の嶋田恵子が直感でこの学問の発案者宮崎英二さんに会いにゆき、その素晴らしさを報告してくれた

早速6回「言葉心理学カウンセラー養成コース」を50時間受けて、日本の言葉の素晴らしさはもちろんのこと、その言葉の持つ力をじっくりと教えていただき、まずは自分自身が自分を元気にし、本来の自分のやるべきことに気が付き勇気を頂いた。

我が祖先が作った言葉の魔力それをまたみんなで共有したいと思う
言葉一つで世界は平和になる 日本は崖っぷちにいるくらい怖い状態だが、先祖に頂いた言霊の力を、普段の言葉で佳き日本の国を取り戻し平和に暮らしたいと思う。言葉で国を救おう

本日18時から20時まで 会費3500円
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着物が繋ぐもの 239

2019年10月03日 20時30分45秒 | 日記
岡屋蚕糸博物館から只今帰宅
充実した時間を過ごした「草木染・山崎斌・青樹・和樹三代の軌道」 1月19日まで
会場一面に美しい草木染めの糸と反物・染材、そして三人の作品、いえ更に4代目の作品もあった

三人の写真が壁に飾られ感無量、何回も書いたりお話したりしているが、チャコちゃん先生はこの山崎斌さんに出会わなかったら着物の道には入っていなかったと思う
今になってみるとそれは偶然ではなく必然の出会いだったのだ。

あの時結婚を控え最後の仕事をして家庭生活を全うしようと思い、記者生活最後の仕事にふさわしいテーマを求めてふらついていたのだ。
そういう考えでいたところに出会った山崎斌さん。思い出を類っていたら青樹さんがなくなった時追悼講演を頼まれた講演録が出てきたということで懐かしく読んだ。

うまいのってないの、そのときは斌・青樹の話が中心でいやー内容がいい、我ながらほれぼれと読んでしまった。今より遥かにいい。
たまたまその時の講演を聞いていた義妹も今日は一緒だったので
「読んでみて今と何処が違うのかな」
「このときは愛に満ちていた、尊敬と信頼の感じが言葉の一つ一つにしっかり現れていて、聞いている人たちはみんな感動していたし涙流して、笑ったりしていたわ」

「今の私はどうかな」
「だいたいこういう大きい講演ないでしょう?」
「そうかーー」
「比佐子さんは大勢の前でお話するほうが本領が発揮できるね、リズム感があってわかりやすくて楽しい、何より華やかで明るい」
身びいきもあるだろうが元気をもらえる

その講演録を読んでいて一つの仕事に携わるご家族三代といえ四代とお付き合いできる幸せを噛み締めていた
「草木染」はこの家族から始まっている。斌さんは化学染料万能になっていた昭和の初期に万葉の時代から大事に続けられていた木や草、花からもらえる染料を「草木染」と命名して古代の染め方の実験をした、ご長男の青樹さんはそれをさらに近代の植物染料を研究しその研究過程を本にして、多くの染織家の道標となった。和樹さんは更に科学的に染料を分析し、実験を重ねわかりやすい教科書をいくつも出版している

とにかく足を運んでご覧いただきたい
色を愛した家族の軌道。日本の色のすべてがこの展示会で理解できる。ワークショップもある、詳しくは0266233489岡谷蚕糸博物館
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着物が繫ぐもの 238

2019年10月02日 09時52分38秒 | 日記
吹っ切れたチャコちゃん先生
長いトンネルからでると光が燦々と降り注ぐ空気も美味しい
迷いの中にいる時間が長すぎた
何をしてよいのかわからなくなっていた

着物に関わって55年近くになる
職人ではなく、販売をするでなく、ひたすら着物が教えてくれる日本の文化に集中し、着物の良さを人々に伝えることを生業にしてきた。何かを生み出していたのではない。「伝える」ということを仕事にしてきた人間は、時代の変化が急だと己の道がわからなくなってしまう時がある

着物の着方が変わった
着物のコウデイネートが変化した
着物を生産する人の意識が変わった
着物を販売する人の考え方に変化が出た
着物の素材そのもが変わった

そのどれも今まで培ったチャコちゃん先生の美意識と合わなかった
そのどれもが日本人本来の感性を捨てていた

もう日本人がこの地球に存在する価値がないのだろうかまで思いつめた

あの東北の大震災から8年迷いに迷っていた
それは原発開発はもちろんのこと日本が放射能汚染に対して何の処置もせず、人々もその重要性に思いを重ねず、ひたすら消費の道に邁進、若くて億万長者になる人、起業家として大成功をする人、遊ぶため、自由な時間を持つために投資に明け暮れ成功する人たち

お金を持った人たちが海外に出て遊び暮らすそれが人間として尊いことだと若い起業家はセミナーを開いて若い人たちを煽る
迷っているのでそのようなセミナーにも行ってみる、IT関係のセミナーにも出てみる。そうかと思うと日本はもちろん地球沈没の話も出てくる。

現実は日本中が放射能に侵されている、それを唯一防げるのは「絹、大麻」しかない
それが良心的な科学者と実験してわかった。日本はあの敗戦のときから日本人としての生き方を少しずつ捨ててきた。悩みの中でその事実がはっきりと確認できた。

そうすると私がやるべきこともはっきりと見えてくる
壊れかけている日本だけどまだまだ日本人の魂は腐っていない。やはり着物から教わった日本の文化は世界でも燦然と輝いている。

日本人として誇りを持って日本文化の普及に務める。あらゆる角度かそれができる、なぜなら日本人が美しく心豊かだった頃の生活をおぼろげながら覚えているから

吹っ切れるって気持ちがいい、宝は全て自分の中にあった

#日本文化の普及 #着物から日本文化を教わる #チャコちゃん先生 #放射能垂れ流し #原発開発 #宝は自分の中


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着物が繫ぐもの 237

2019年10月01日 10時35分22秒 | 日記
今日から消費税が10%にあがる
本当にいるのかどうかを考えるいい機会だと思う
だいたい「断捨離」ということがおかしいのだもの。多くの人は物を持ちすぎ
「安物買の銭失い」と言われて育ってきた世代は余り物を持っていない

いいものを購入し使い切って次に行く
そういう中で日本には着物とか什器や家具がある代々つないでいくものたちだ

話はいきなりとぶが、親日家のシラク元フランス大統領がなくなった
(フランスで国葬の行われた日我が首相は出席していない、日本を愛してくれた方へのお悔やみは必要だろう?国家元首としてーーまこの話はおいといて)
ご縁があって一度だけお目にかかったことがある。そのとき着物のことに触れられ、

「何代も何代もつないでいける衣服は世界でそうあるものではなく、日本人の生命を続かせるという生活哲学にそれが現れているのでしょうね」
お料理もそうだとしばらく命をつなぐということでお話された

「日本人は海と山の恩恵が深く素材がいつも新鮮でその素材を活かすために日本料理があり、着物も布を一ミリも捨てない仕立てで、蚕の吐く糸を大切にし、着る人の感性に委ねている」
というようなお話をさせていただいた

文化を大切にする国である日本が大好きだと話された

翻って私達は日本の文化を大切に思っているのでしょうか?着物や家具什器は断捨離の主役になっているようで、簡単に捨てられるものがいいという時代だ

海も山もそこから生み出す素材の必要はなくなったことを感じて自らの命を縮めている感じがする。着物もかんたんに捨てられるものを求めて、古代から続く伝統技術も失せていく

不食の時代、着るものは一枚、そういう時代それを実行している人も現れてきた
すべての伝統技術は絶えていく

この時代に消費税10%に人々は購入時に本当に必要なもの、美しいものを求めるのではないかと密かに期待している

売れるものより必要なもののものづくりに戻っていく

#親日家シラク元大統領 #消費税 #断捨離 #命をつなぐ #日本の伝統技術 #中谷比佐子 #不食の時代 #寅さんのようなトランク一個の時代 
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