チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

79年目の夏

2024年08月15日 10時11分29秒 | 日記
いままさに戦後のような時代がこようとしているとき
私たちの先人たちの智慧やその行動に感服する
誰を責めるでもなく、ひたすら未来に向かって生きていた
多くの人が貧乏だった
貯金封鎖があり、新円切り替えで、貯金など紙屑だった
それでも明日に向かっていた
不在地主の土地は取り上げられた
知らない間に自分の土地は他国の人のものとなっていた
役所も焼け、檀家である寺も吹っ飛んだので
所有の証明すらできなかった
それでも人々は「未来」に目を向けて生きていた

復員してきた兵隊さんたちを近くに住む人みんなで歓待した
しかし彼らの無表情な顔、気持ちを切り替えた女たちになかなかついていけない表情でもあった

お金にさとい人たちはすぐ「闇市」を開きお金を稼いでいった
その時を成功のチャンス金儲けの時だと頭を切り替えることのできた人は、戦前までの貧しい生活の人たちだった
一気に立場が変わった
金を稼ぐ人が偉くなった
戦前の金持ちはそういう人たちを「成金」と呼んだ

子供の目にもその違いがはっきりと分かった
戦前と戦後の生活ががらりと変わたのだ

今世界の二か所で大きな戦争がさらに激しくなっているが
戦争の終結はどちらかがとことん壊されない限り終わらない、ドイツも日本もそうだった

しかしそれでも人は生きていく
そして新しい国づくりを始める
79年前の日本を思い返すと、未来にどう向かっていくかのヒントがそこにあるように思う

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