チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 426

2021年06月07日 09時48分34秒 | 日記
実は農工大から「セヴエンヌ」ちゃんをいただいてきたのだが
ずーーとお休み 多分今日いっぱいは眠っているのだろう。その間に脱皮する
そうして体が一回り大きくなる

蚕は「変態動物」とよく言われているが
四回脱皮して5齢になって急に大きくなる、卵の時からの体積を比べると一万倍
繭を吐く寸前の蚕はお腹の中は全部糸、その糸が大体1500メートルもあるのだから、何とも不思議な生き物である

この糸をゆっくり48時間以上かけて吐き終え、自分自身に命を守るために繭という安全な住居を作り、その中でまた2週間近く生きて、2回の脱皮を繰り返し、糸を切らずに蛾になって外に出る。
後は飲まず食わずで交尾し次なる命のたた値を残す、500から800粒。そして自分命を5日後に閉じる

蚕の一生は健気というか美しくてすごい
この姿を見ていた先人たちが「天の虫・蚕」という字を作ったのはさらに素晴らしい
本当に天からいただいた輝くばかりの糸を私達は衣服にしていた。それどころか貴重なたんぱく質として蛹や蚕おも食していたし、今ではバイオの主役にもなっている

この小さな命が、人間にどれだけの幸せを与えているか、彼らの生き方が愛おしい。大切にしなければと自分に言い聞かす

しかし
更に生育のための研究費を国はあまり与えていないようだ
今は蚕学部というのは国立大学が中心になっているが(日大にもある)予算をふんだんにもらっているところは一校だけだと言う

日本の近代国家の立役者であった「蚕」にもっと光を注ぎたい
蚕の遺伝子研究が、多くの遺伝子工学に貢献している

研究費をふんだんに使えるような国にしたいがそれが無理なら、私たちの手で研究費を集めることを考えようか、と考える日々
そんなことを考えていたら、書いた原稿の「保存」が不完全でPCのなかで消滅。うえ――ン
やはり手書きが安心!
機械操作は苦手だな、でもこれも時代なんだよね、時代を生き続けるのはあたらしいこともまなばなければーーーね

しかし蚕は人工飼料はやはりいやらしい。桑の葉大好き。パンダも竹。生き物の生態を人間が自分の都合で替えるのは傲慢だね

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