チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

アア無知なチャコちゃん先生

2014年12月17日 15時27分50秒 | 日記
昔から最後は無撚糸の糸で着物を作るというのが
チャコちゃん先生の目標であった

無撚糸というのは撚りをかけていない糸出ぬのを織ったもので
江戸時代までは高貴な方々の布地としては当然のことであった
しかも
チャコちゃん先生其れを手で触って体感をしている
そのため着心地がさも良さそうな無撚糸の着物を
此の世を去るまでに是非身につけたいと思っていた

無撚糸の糸が先ず取れない
例え取れたとしても其の糸の織手がいない
織れたとしても仕立てる人が大変な技術を有するし
縫い糸はどうするの?
と言うと頃まで考えて諦め状態ではあった

所が本日志村明さんが
無撚糸で織り上げました
問とも簡単にチャコちゃん先生の目の前にひらりと置いた

「えっ無撚糸?これが」
興奮気味のチャコちゃん先生
「糸が弱いでしょう?」
「どうして?蚕は糸を吐くとき無撚糸ですよそれを糸にとるだけですよ」
「ハッ撚りを掛けないと糸が切れるでしょう?」
「いえセリシンと一緒に糸を吐いているので丈夫です」
???・
頭真っ白のチャコちゃん先生
セリシンは膠質ごわごわしている
しかも生糸は断面が丸いので撚りを掛けないとひらったくならず織りにくい

「いえ糸は平面です。ですから無撚糸で強いのです」
きゃーーーー
チャコちゃん先生今までウソ書いてきた
穴を掘って身を隠したい

「明治以来そのように教えられているんです先生だけではありません」
志村さんもなにかおかしいと思って糸の神髄に迫ったら
今日のような結論になったと言う

ショックだが美しい布を見せてもらった
江戸時代まではこの布だった
食の見直しが盛んだが「衣」のほうも根本を見直さなければならない時代になって居る
コメント
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