チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

染料は薬用

2014年10月20日 14時53分58秒 | 日記
いよいよ袷の季節に入り
着物姿の婦人達が街にあふれるようになる
その姿を見るだけでも何だか胸が高鳴る
最近はオトコも着物を着たいという人が増えていて嬉しい
増やせない原因は「呉服屋の敷居が高い」のだそうだ
そのためリサイクルショップに入り浸るオトコも増えていて
寸法の合わない着物をいとも嬉しげに着ていてそれはそれで可愛い

さて
若い人が植物染料で布を染めると云うことが流行している
もともと植物染料のほとんどは民間薬の材料でもあった
手近にある植物を材料にして
購入した着物の染め直しを自らの手でやっていたお母さん達も居た

万葉集のなかにある有名な
茜さす
紫の往き標野ゆき
野守はみずや
君が袖振る

この中にも薬用の染料が含まれている

紫野は紫草の畑 紫草の染料は鎮痛剤、おでき、腫れ物に塗るとなおる
頭痛を鎮めるために鉢巻きとか

茜も茜草の農地、強壮剤として有名、利尿剤、解熱剤

紅花は血液の循環をよくする

藍は防虫

鬱金は殺菌に  未だに美術品は鬱金染めの布に包んで蟲を避ける

梔は消化剤   面白いことに黄色の洗剤は内臓関係を丈夫にする

そのたもろもろ染料と民間薬の関係は深い物がある
お話しの中でゆっくりつたえることにしたい

https://www.facebook.com/hisako.nakatani
コメント
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