チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

お辞儀

2013年10月31日 09時48分32秒 | 日記
草・行・真
お辞儀に種類があることは小さいときに母に教わった
反抗心旺盛なチャコちゃん先生
「きちんとご挨拶しなさい」
と言われると面白く無く
ほとんど会釈だけで過ごしていた

頭を押さえつけられながら真のお辞儀を體に覚えさせられたが
そこは素直な性格ではないので
母の見ている前では絶対に真のお辞儀などしない

しかし長じてお辞儀の美しさにほれぼれする大人の姿を見るにつけ
今は亡き母に感謝

「お品が大事」
と口癖のように仰って居た先代の竺仙の社長はお辞儀の美しい方だった
総じて明治生まれの日本橋商人はお辞儀の美しさは天下一品
客を迎えるお辞儀
送り出すお辞儀
こちらもあわてて母に仕込まれたお辞儀を繰り返す

このころお辞儀は言葉より大切と思った
考えてもごらんよ
頭を下げると云うことは首を相手に無防備に見せている
全くあなたに敵意は御座いませんと言う心根なのだ

握手は片手で手を握ってももう一方で相手を刺すことが出来る
Hugという抱擁にしても背中を刺すことは可能
しかしお辞儀は全くの無防備で相手を信頼していないと出来ない

お茶のお稽古をしている人たちは
お辞儀が美しい
これはずっと次の世代に繋げたい所作だな
コメント
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