ついに、バラク・オバマがアメリカ大統領に就任した。
最初は、まさか本当に黒人が大統領になるとは、誰も思っていなかった。
かつては、ヒラリー・クリントンが最有力候補だった。 しかし、フタを開けてみたら、オバマが有力。 特に驚かされたのは、オバマの莫大な選挙資金だった。 いったい、誰が資金を拠出したのか??
実際のところ、オバマに献金したのは、ウォール街の金融パワーエリートたちだったと言われている。 ウォール街は、伝統的に共和党寄りで、民主党が嫌い。 ヒラリーの人気を見て、このままではヤバイと考えた。 民主党から大統領を出さないためには、ヒラリーを潰す。 そのためには、オバマを支援しよう。
・・・という具合に、ウォール街は考えたということだ。 敵の敵は味方。 それほどまでに、オバマは泡沫候補と見られていた。 ところが、瓢箪からコマという格言どおり(?)、あれよあれよという間に、本当に黒人大統領が誕生。
人種差別主義者による暗殺が懸念されており、たしかにその心配はあるのだが、やはり何だかんだ言っても、アメリカの民主主義の凄みを見せつけたと言える。
本当に世の中は激変している。 一気に、すべてが流動化してきたようだ。
それにしても、労組寄りの民主党が政権を取ったことにより、折からの金融危機もあって、保護主義的な政策への揺り戻しが懸念されている。 「民主党は親中派が多い」と心配する向きも多い。
でも、だから何だと言うのだ。
アメリカがどうあれ、日本では粛々と自由主義的な市場改革を進め、中国とは距離を置けばいい。
「郵便局の民営化は、アメリカ政府の陰謀だ~!!」と叫んでた連中が、今となっては懐かしい。 いまや、日米逆転の時代。 アメリカの金融界よりも、ゆうちょ銀行の方がよほど資金力は大きい。 これも、「アメリカ政府の陰謀」のおかげ(笑)。 日本が自由主義経済のフロントランナーに躍り出る日は近いと言えるだろう。