ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

わたしの宝物

2013年02月02日 | えっせー
☆大切で捨てられないもの
 物書きのわたしは「広辞苑」「ことわざ辞典」「仏教語辞典」など沢山の種類の
辞典を持っているが、もっと利用するのは国語学者の間では、「ご三家」と言わ
れる三省堂の「新明解引国語辞典」だ。
 とても使いやすいので、この辞書は一番利用するため、もう大分以前からガム
テープや、セロテープで補修しながら使っていた。
 時代により言葉も変遷するし、あまりにみすぼらしくなったので、新しい辞典
を買った。その古い辞典をよく調べて見たら、それは19977年に買った第二版
だったが、すでに36年経っている。
 余計なものをすぐ捨てる主義で、紙一枚でもすぐに処分する方なので、無論
捨てるつもりだったが、そんな長い間お世話になったなんて驚いてしまった。
 新しい「新明解国語辞典」は7版で、わたしが愛用していた2版の1239ページ
から1979ページに増えて、サイズも少しだけ大きくなったようだ。

 その辞書にはところどころにラインがついていたが、36年間も時折この辞書を
引いて勉強したり、正確な知識を得て本を40冊も書いたが、その他にも連載記事や
雑誌の執筆記事などどれほどたくさん書いたことだろう。
 と思ったら、たまらなくこの古い辞書が愛しくなった。
すると、突然感謝の気持ちで胸がイッパイになると同時に、色々なことが思い出
され、涙が溢れてきて思わず辞書を抱きしめた。
 とても捨てる気になれず、「長い間どうもありがとう」という思いで、きれいな
包装紙に包んで、リボンをつけた。これはわたしが生きている証しの一つだし
これからは大切な宝物として保存しようと思っている。

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