竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

スペイン巡礼 その13 別行動

2016-07-11 20:32:40 | スペイン巡礼

6月6日 サントドミンゴ・デカルザダからベロラド 男が3人で歩けばどうなるか。そんな問題が具体的に起きてきました。二人の仲間はそれぞれ優れた人たちです。O氏は登校拒否を経験した絵本作家、70歳、熱心なカトリック教徒です。U氏は元小学校の校長、現在お寺の住職です。管理されたくない人と管理するのに慣れた人、その二人の感情のもつれが大きくなってきました。

住職は明日別れて日本に帰ります。この日は一緒に行動する最後の日になります。でもO氏はもう一日でも彼と一緒にはいられないと話しています。でも前からの約束でその晩は韓国人の青年たちと一緒に彼の送別会をやることになっています。そのために私たちは二人で50ユーロ出して材料を彼らに買っておいてもらい、また料理も作ってもらうことになっています。

そこでO氏は早朝8時半のミサに出ることにして、彼に先に行ってもらうことにしました。彼は自分もミサに出ると言いましたが、私が説得して先に行ってもらいました。私はO氏に誘われて巡礼に来たので、最後まで彼と行動を共にするつもりでした。U氏はどうしてこうなったか理由がわからなかったかもしれません。

人間いつまでも愚かなものです。だから巡礼に出たりするのでしょう。今日は葡萄畑の中を歩きました。途中人工の湖がありました。畑の雑草には矢車草もあります。紫が鮮やかです。小さな田舎町の教会も立派です。かってのスペインの栄華を感じます。それは中南米で収奪したもの、ヨーロッパの富はもとはそんなもの。難民問題も言わば自業自得、日本もそうですね。いずれ日本の問題になるでしょう。古代の日本も難民によって作られた国、過疎の極みの日本にとってはそれもいいことかもしれません。

夜はお別れパーティー、韓国の女子大生やフィンランドの女子大生二人、韓国人の男子学生や社会人、10人ほど、食事は女子大生達が作り、費用は今回は二人で持ちます。私はケチで貧しい男なので本当はこんなやり方は好きじゃない、男のプライドのない人間です。こちらがお金を出して皆におごるなんて格好いいとも思わない。でもやることになったら仕方アがありません。それも今日でおしまい、明日からは女子大生達と別な宿をとります。安すぎる宿は疲れます。