竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

被災地岩手へ やっと軌道に その4

2012-03-27 14:30:40 | エコクラフトの籠編み
3月18日(日)は大槌町の小鎚地区の仮設集会所に行きました。
もともとは別なところに行くカフェ隊の車に乗せてもらい、
集会所で降ろしてもらって一人でかご作りをやり、
終わった後でカフェ隊の車に迎えに来てもらい、遠野に帰ることになっていました。
 
遠野の春も近づいているようです。

カフェ隊が一緒ではないのでお茶もコーヒーも出せませんが、
かご編みに入ると夢中になってお茶やコーヒーのことは忘れてしまいます。
 
それで私としては一向に構わないのですが、前日陸前高田まで運転して手伝ってくれた本間さんが、この日は自分の車で山田に帰ります。そこで私を仮設集会所へ送ってくれるカフェ隊の車について来て、かご編みを手伝ってもらって、その後自分の車で山田に行くというこに話がまとまっていました。
 
でもこの日の朝になって、カフェ隊の総隊長の歌代さんが3月で京都に帰るので、私が行く仮設の集会所で別れの挨拶をしがてら山本さんと一緒に行くことになりました。集会所は狭いので本間さんまで入れる余地が無いということで、本間さんには遠慮してもらうことになりました。
 
歌代さんは京都大学の大学院生で早くから遠野で活動しています。歌代さんのおかげで陸前高田で一日活動したあと残りは大槌町で活動するというスケジュールがきちんと決まって、私は最近は安心して遠野に来ることが出来ました。彼は17年間ピアノを習っているようですが、自分から目立つことをする人ではなく、地道にスケジュールをこなして行きます。4月からは大学に戻るそうで、今後の彼の活動にきっと被災地での活動が生かされることでしょう。
 
この日一緒に行く山本さんは一見20代にしか見えない女性で、明るくにこやかでそれでいてしっかりした人です。大槌町ではこの人のチームで一番多く活動してきています。この人は4月以降も残るので少し安心です。
 
ところでこの日は10時半に大槌に向けて出発するので少し時間があります。大槌まで送ってもらうカフェ隊のチームの隊長の本間さん(一緒に長部に行った本間さんとは別人)が薬玉の作り方を習いたいと言うので、カフェ隊の車を運転する伊藤さん、山田に帰る本間さんの3人に薬玉の作り方を教えました。これが結構難しくてみんな苦労していました。
 
この日の仮設の集会所は、もともと無かったところに仮設の住民達が署名を集めて集会所を作るよう運動したので、空いている仮設住宅を集会所にしたものです。それで部屋は小さく10人も集まればギュウギュウ詰めになります。それでもみんなが集まれる場があれば仮設のコミュニケーションも深まり、互いに助け合うシステムが出来上がります。みんなで楽しくかごをあむことが出来ました。

 
中央に立っている男性が歌代さん、その右下が山本さん。左端の女性は同じぐらいかと思ったら78歳、10も年上なのに若々しい人でした。

遠野に戻ってから10時の夜行バスに乗るまでかなり時間があるので、一人で近くにあるジンギスカン鍋の店に行って夕食をとりました。1000円で羊の焼肉をたっぷり食べられます。私は今は一人でカフェ隊その他に参加して行動しているので、仲間が出来にくいのが難点。足湯や瓦礫の片づけでは仲間がいるのですぐ仲良くなるのですが。それに歳も歳だし、
この調子でやっていくしかありませんね。
 

被災地岩手へ やっと軌道に その3 

2012-03-25 19:44:38 | エコクラフトの籠編み
月曜日の朝東京に戻りました。
体調が良かったのでジョギングしたり、家内と一緒に小平市内の日帰り温泉に行き、その後墓参りをして、ちょっと無理をしたせいか、水曜日から風邪気味になりました。


そのため木曜に掛川に来るつもりでしたが用心して土曜に延ばしました。 
 
掛川図書館で赤坂憲雄・小熊英二・山内明美著「「東北」再生」と浅川芳裕著「日本の農業が必ず復活する45の理由」文芸春秋社 を借りてきて読んでいます。震災について書かれた本はいくつか読んでいますが、どれも印象に残りませんでした。初めの本も然り、でも浅川芳裕氏の農業の復興については、如何に自分が現在の日本の農業について無知だったのか思い知らされて、目からうろこが落ちる思いがしました。ジャーナリズムの議論に頼っては本質が全く見えませんね。
 
自分の無知と言う点では、この歳になって痛感することが多いですね。歳をとるにしたがってあまり口幅ったいことは言わないようにしようと思っていますが、ついつい口に出てしまいます。世の中から見れば本当にちっぽけな存在なので、自分のやるべきことを人の邪魔にならないようにこつこつやっていけばいい、そんなふうに思うんですが・・・・
掛川ではキブシが咲き出しました。
 
閑話休題
 
17日はいよいよ陸前高田市の長部地区です。前もって足湯隊の井上さんがまごころネットの車を運転してくれる人を募集してくれていました。応募してくる人があったので、その人と行くことになりました。
 
この人は50代後半?ぐらいの女性本間さんで埼玉の人、息子さんのお嫁さんの実家が被災地の山田町で、そこのお手伝いに行っているうちに釜石の市役所の手伝いもするようになり、余った時間でまごころネットにも来るようになったとのことでした。自分の車ランドクルーザープラドで来ていて、運転はお手の物、埼玉では病人や要介護者の移送の仕事もしているのでそのための免許も持っており、安心して乗ることが出来ました。彼女も毎月後半岩手にボランティアに来ているようです。
 
出発は10時半で間に合うので、それまで翌日の分の小かごの材料を一緒に切りました。一つ一つの仕事が実に丁寧で、大体がいい加減なたちの私は内心びっくりしました。
 
その日は雨模様なので、一応15人の予定でしたが、うんと減るかもと覚悟していました。でも現地に行ってみると、どんどんいつものメンバーが集まってきます。今回で5回目、やっと定着してきたのでしょう。

 
今回作った小型バッグ

来月はくずかごを作ります。これは前もってそれぞれに材料を切ってきてもらわなければなりません。テープは一巻50メートルで700円ですが、個別に注文すると送料や代引き手数料がかかります。注文が8000円以上になるとどちらも無料になるので、みんなでまとまってテープをエムズファクトリーに注文することになります。テープが届いてから材料を切ってもらうので、そのためにみんなで前もって集まるようです。こういうシステムが出来あがれば、今後の活動も効率的におこなえます。
 

被災地岩手へ やっと軌道に その2

2012-03-22 22:13:54 | エコクラフトの籠編み
16日は早朝散歩に出かけました。
早瀬川と猿ヶ石川の合流点には白鳥がいました。


田圃の方に歩いていくと田圃の中に棒杭麻が立っています。
何気なく見ているとその棒杭が飛び立って川岸の木に止まりました。
胸が白い猛禽類、オオタカかカンムリワシか、かなり大きい姿です。
私のカメラの望遠は7倍で、遠くの鳥をきちんと撮ることが出来ないのが残念です。
 
今日は8時に出発して、午前と午後連続して同じ集会所でかご作りをする予定です。午前中はいつもの手つき小かごを編んでもらい、午後同じ人たちが来たら、今度は薬玉を編んでもらうことにしました。
 
そこは大槌町の吉里吉里の集会所で、50軒以上の大きな仮設住宅の中にあります。集まったのは25人ほどで、カフェ隊の隊長の本間さんや安富さんに手伝ってもらって12時半までかかって編み終えることが出来ました。
 
午後は同じ人も来たので15人ほどが薬玉作り、初めての5人は安富さんが小かご作りを指導してくれました。安富さんは30代の男性でかって陸前高田の瓦礫部隊の隊長を務め、今はカフェ隊にいます。爽やかな人柄で頭もよく、小かご作りはすっかり覚えて、任せることが出来ました。

 

薬玉作りは私自身は今までに100個以上作っているのですっかり慣れていますが、教えるとなるとまた別です。最初の星型の五角形を作るのに一苦労、それを丸めていくのも難しく、一人一人にやって見せても出来ないので、ほとんどみんなの分を私がやることになってしまいました。でも一人だけ習得した人がいました。
 
時間が少しあったのでアコーディオン伴奏で歌を歌いました。デイサービスで使っていた歌集があるので、中高年の多い集会ではピッタリなのです。
 
明日は陸前高田市の長部地区のコミュニティーセンターでの活動です。前回15人ほど集まり、今回の日取りを決めたのです。作るものは小型バッグ、材料作りは大変でしたが、次回からは自分達で材料を買って前もって切っておくようお願いするつもりです。

被災地岩手へ やっと軌道に その1

2012-03-21 09:58:47 | エコクラフトの籠編み

3月15日(木)から18日(日)曜まで遠野に行って来ました。 

15日朝6時遠野駅でバスを降りると銀世界です。まごころネットのある遠野市浄化センターまでは、リュックを背負いキャスター付きのバッグを引いて、15分ほど歩きます。雪があるので登山靴で来ています。

現在4日間のうち17日(土)一日は長部のコミュニティーセンターでのかご作り、残りの三日間は大槌町のカフェ隊に加わってかごつくりをします。

 長部では5回目、メンバーも15人ほどで固定してきています。活動当日に翌月の日取りを決めて部屋の予約を取るので、広報の必要も無く、私は遠野から長部までまごころネットの車で送迎してもらえればいいのです。

 

大槌町のカフェ隊は3隊あり、それぞれ各地の仮設の集会所でお茶をサービスする集会を開いています。そこでは編みものの指導も行われ、私のかご作りもその一環です。

私としては10人前後の集会が理想的です。かご作りの後アコーディオン伴奏で歌も歌えるのす。どういう場所でやるか前もってカフェ隊全体のリーダーの歌代さんから電話がありました。これで用意するかご作りの材料の数を決めます。三日間全体で最大70人ということなので、それだけのセットを前もって作ります。今回は15日と16日の活動は午前中からなので8時スタート、まごころネットの宿舎で材料作りをする暇が無いのです。

長部での活動では16人分の小型バッグの材料を用意しているので、両方をあわせるとキャスター付きのバッグがいっぱいになります。そのうえ暇があれば友人のお香の先生から貰った香料をいれた薬玉を作りたいので、そのための材料もリュックに詰めています。遠野に来るのは大荷物を持つことになります。

15日の午前中は大槌町の小鎚地区の集会所です。この日は遠野では朝から雪がちらついていましたが、三陸海岸の大槌町ではひどい降りになりました。まだまだ真冬の寒さです。

 最初の会場では15人ほどが集まり、集会所に常駐して仮設の人々のお世話をしている支援員の人たちも参加して20人近くになりました。私一人では対応できず、一緒に行ったカフェ隊の二人が手伝ってくれました。

 


午後は10人ほどの参加の集会所です。雪もやみ陽も差してきて暖かくなりました。ここでは歌を歌うことも出来ました。

まごころネットでは5時から全体のミーティングがあります。男女とも男性の部屋に集まってその日の問題点や注意事項を話し合います。今まで主になってきた瓦礫撤去などの一般活動は3時終了なので間に合います。カフェ隊は朝は普通10時ごろスタート、午後は6時近くに帰るのでミーティングには参加できません。ミーティング終了後に皆自分の寝場所を設定するので、遅くなると寝場所が確保出来るかどうか心配になります。でも春休みなのに思ったほど混雑しなくて畳一畳分の寝場所は確保できました。

 朝の朝礼のときは他の場所に泊まっている団体もまごころネット前に集まり、行く先を振り分けます。個人参加のボランティアは前もって壁などに求人票があるので、当日の朝に振り分けられる人はあまりいません。それだけ個人参加は減ってきているのでしょう。

 

寝場所を確保すると私は散歩に出かけます。活動の帰りに夕食や翌朝の食事をコンビニやスーパーで買っていることが多いので、特に用はありませんが雪道と登山靴なのでジョギングが出来ず、もっぱら散歩です。9時ごろには戻ってきてすぐ寝袋に入って寝てしまいます。まわりは若者達の話し声でかなりうるさいのですが、MP3のオーディオ装置でイヤホンで音楽を聴いているうちに寝てしまいます。