6月3日、ロスアルコスからログローニョへ 今日も平地歩きです。途中のワイン醸造所が巡礼にワインを無料で飲ませてくれるそうな。でもそこに行ってみたら、蛇口からワインは出てきませんでした。ここリオハ地方はワインで有名なところのようです。畑は何も植わっていないと石ころだらけです。
この後大きな荷物を背負って歩いている日本人の青年に会いました。彼はテントと寝袋を持って歩いているそうな。寝袋もテントも旧式で重いので、荷物は大きくなり、20キロ近くあるということです。田舎では空き地ならどこでもテントを張れるけれど、大きな街では難しいので、アルベルゲの中庭などにテントを張らせてもらったり、アルベルゲに泊まったりしているということでした。
また日本人の中年女性にも会いました。ゆっくり急がずに歩いているようでした。大阪出身で夫や子供は残してきて一人で歩いているとのことでした。何か悩みがありそうな人でした。
私たちを軽々と追い抜いて行った青年がいました。日本人なので話を聞いてみると、20歳の大学の二年生、学部を聞くと教養学部だというので、東大かと聞くとそうだと答えました。二年の課程を殆ど取ったのでこうして旅行をしているということでした。ほっそりしていながら重い荷を背負って、かっこいい男の子でした。いかにも優秀、それでもこんなアホな旅をしている、そのゆとりに感心しました。
マロニエの花
夜はドネイション、ドナティーヴォ(寄付)となっている宿に泊まりました。これは料金は定めず、でも無料ではないので出せるだけ箱に入れとくれ、という宿です。これは教区の教会が福祉のためにやっている宿で、職員は障がい者だったりします。絵本作家が5ユーロから10ユーロ出しましょうと言い、10ユーロ出したので私も10ユーロ出しました。もう一人は10ユーロ札しかないので、10ユーロ札を箱に入れて、おつりがあればいいのになどと言いました。これも気に障ったようです。カトリック教会はこのようにして貧しい人のために尽くそうとしています。この道は本当にカトリック教会によって守られているのです。
教会で神父様が教えてくれた巡礼の歌の楽譜。