竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

桜とエコクラフト教室

2010-03-28 17:41:10 | 竹工芸
初めての居尻でのエコクラフト教室が無事終わりました。
参加者は11人、一人で指導できるぎりぎりの人数です。

 
周囲の桜は五分咲き、花桃なども咲いて今は花の季節です。
三分の二ぐらいの人は居尻は初めてだそうで、
温泉もあるのに不思議な気がしました。
こんないいところだとは思わなかったという言葉も聞かれました。
 
編んだ籠はいつも最初にやる小さい籠、
ちょうど2時間で予定通りに終わりました。
希望者には私の家の仕事場に案内するつもりでしたが、
雨が降り出したので中止しました。
 
教室が開かれた場所は今パーキンソンで入院している友人の作業所、
彼はここで木工教室を開くつもりでした。
でも看板を出すだけでは生徒は集まらず、開店休業状態でした。
 
去年の夏、彼を含めて轆轤の友人と私の三人で森の教室展を開き、
それぞれ生徒を集めるという計画を立てました。
ところが計画を立てて東京からこちらに戻ってきたら、
彼が入院したことを知りました。
そこで他の人を誘って展示会を開くことになり、
そこそこ生徒さんも集まりました。
 
人数が少なければ我が家で教室を開くつもりでしたが、
多くなったので彼の作業所を借りることにしました。
彼が元気になって木工教室が開かれればいいと思うのですが、どうなりますか。
 
明日は個人レッスンで竹細工を習いに来る人がいます。
自分の仕事も目いっぱいに忙しくなっているので、
なかなか大変ですが、今が頑張り時です。
我が家から見たキャンプ場の桜
 
みんなが楽しそうに籠を編んでいるのを見ると、
私の自分の仕事への意欲も高まってきます。
仲間達がいるって嬉しいことですね。
教室を開くようになってから自分も開かれてきたような気がします。
昔は一人わが道を行くというタイプで、人を求めることはあまりありませんでした。
それが歳をとるごとに、人と仲良くする楽しさが分かってきました。
 
そんなこと普通なら当たり前なんでしょう。
今頃気づくなんて、それだけ私が未熟なんですね。
未熟ならいつか熟することもあるでしょう。
これからまだ変りうるということは、それもまた楽しみですね。
 

森の教室展を終わって。

2010-03-20 20:11:27 | 竹工芸
午後3時で展示会を閉めました。
初日にメンバーの一人の作品が届かなかったり、
いろいろありましたが、無事終えることが出来ました。
 
村の人たちはほとんど図書館には来ません。
本当のところを言えば、本を読むなんて怠け者のすることと思っています。
恥ずかしながら、私などは実際その典型です。
それで、図書館に来たことがない人が多いのです
 
村の人たちと 私との感覚の違いがとても面白いですね。
それでいてこうして協力してやっていけるのですから、
不思議な感じもします。30年住んだ結果でしょうか。
村に住むのはいろいろ面白いですね。
 
私の仲間はいろいろな来訪者と話していましたし、
勉強になったと言っていました。
来年もまたやることになりそうです。
 
 
図書館のそばの掛川城天守閣
 
私にとっては籠を編む教室の参加者が十分に集まり、成功でした。
居尻地区は遠いから、
町の中でやってくれれば参加するという人も何人もいました。
町からは車で25分はかかりますから。
でも温泉もある、帰りに温泉によって、ということで、
来てくれることになりました。 
5人以上集まって会場があれば、町に出張教授するといってあります。


会場もあるし仲間を集めてみるという人も二人いました。
まあどうなるか分かりませんが。
 
でもこんな地方都市でもエコクラフトをやりたい人が多いのに驚きました。
図書館には何冊も編み方の本があるのに、
それを読むだけではやれないのですね。
 
小平の昼の教室ももうすぐ予定人数に達します。
こちらは市報やビラを見るだけですから、
9月の展示会で実際にみんなの作ったものや私の作品を見れば、
参加希望者が増えるかもしれません。
 
小平の夜の教室で教えることで、いろいろ勉強していますから、
後からの教室で教えるのは随分楽になります。
会費は月千円ですから、楽じゃないとやれませんね。

森の教室展、初日。

2010-03-17 20:44:57 | 竹工芸
今日から掛川市の図書館のギャラリーで、
森の教室展が始まりました。
 
木造の大建築の図書館。
 
いまいち工房の主人は用事で忙しくて明日搬入になります。
それでも木工轆轤と竹やエコクラフトの作品がならんで、
自分で言うのも変ですが、いい展示になりました。
 
図書館の入り口近くなのでお客さんも多く、
にぎやかな一日でした。
作品の販売は出来ないのが建て前ですが、
希望者には値段を教えて後日送るということで、
注文も受けました。
 
新聞も2社が取材に来て写真を撮っていきました。
昔馴染みのお客さんも来たり、新しいお客さんも出来て、
また習いたいという人も出てきて、
こういう場所でやることができたのはよかったと思います。
 
仲間の仕事も評判がよく、
はじめ展示会をやることにはおっかなびっくりだったのが、
だんだん自信がついてきたようです。
 
人に見てもらうのはものづくりにとっては大切なことです。
買ってもらうのが一番勉強になりますが、
人の声を聞いていくこともたいせつなことです。
 
60歳をとっくに過ぎた二人ですが、
まだまだこれからやることがいっぱいあるという感じですね。
明日からが楽しみです。

昼間の籠編みサークル、会員募集。

2010-03-16 14:06:24 | 竹工芸
10日の水曜日の夜、「籠を編もう」のサークルがありました。
編むのは買い物籠風の大きい籠です。
 
私はサークルのときにはいつも、この籠に材料を入れて持って行きます。
それを見てその籠を作りたいという声がありました。
材料を作るのが面倒ですが、編むのは割合に簡単です。
 
家内が編んだ籠
 
私のところでは、家内が前もって作る籠を編んでいきます。
経験のない人が編むとどうなるか、それによってよく分かるのです。
 
皆さん、様々な色のテープで材料を作ってきました。
底編みは簡単、立ち上がりも簡単なのですが、
竹に比べると軟らかい素材なので、
大きいものを編むには、別な大変さがあります。
 
まっすぐ立ち上がっていけばいいのですが、
だんだんすぼまっていってしまうのです。
少し開き気味に、それに編み紐を強く引かないで、
緩やかに編み、ある程度編んでから締めていきます。
完成は次回になるでしょう。
この籠は編む楽しさを味わわせてくれます。
 
四角い手さげ籠 
 
以前からデイサービスに来ている利用者さんが、
昼間やってくれれば参加できるのに、と残念がっていました。
その希望に応えるために、4月から
午後1時から3時までの講座を開くことになりました。
家内はこれには助手をやってはくれません。
 
でもそのパンフレットを見た長男の嫁が
自分でもやってみたいと言い出しました。
月に一回だけですから、孫を家内が預かれば可能です。
彼女なら助手をやってもらえますし、
籠を編むことは心の安定にも役立ちます。
さて、どうなりますか。以下が募集要項です。

籠を編もう エコクラフトから竹まで

中央公民館で、夜開いている『籠を編もう』というサークルの、
昼の部を開くことになりました。
そこでエコクラフトの籠から竹の籠まで、一緒に作ってみませんか?
編むのを楽しみながら、エコクラフトの基礎的な編み方から竹細工の技術まで、ゆっくり学んだり研究したりして行きましょう。

日時 4月7日水曜日 午後1時から3時まで
場所  小平市中央公民館地下 工作室

今回は初めてなので、会費はなしです。
エコクラフトの小さな籠を編みますので、工作用ハサミ、木工用ボンド、メジャー、洗濯バサミ数個を御用意ください。材料費として300円いただきます。

 

次回から月一回、会費1000円、材料費別になります。

連絡先                      
電話 伊藤 042341-4372     
携帯 090-2623-4550 

参加なさる方は材料の準備がありますので
3月31日までにお電話ください。

中央公民館は西武多摩湖線青梅街道駅から徒歩5分、
駅に近いので市外の方もどうぞ。

 


小学校の閉校式。

2010-03-14 16:07:34 | 田舎暮らし
小平の家で咲き始めた白木蓮
 
暖かい日差しの中掛川に来ました。
今回はいろいろ忙しくなります。
 
17日から20日まで掛川の中央公民館ギャラリーで「森の教室展」があります。
 
それから地元の原泉小学校が3月で廃校になります。
卒業生全体に声をかけて21日に閉校式があり、
この学校を卒業した長女と長男が出席します。
 
海棠のつぼみ
 
長男は一人で来ますが、長女は一家4人で来ます。
我が家に20日の夜5人が泊まるわけですが、
客用布団?3人分と寝袋がいくつかあるので、何とか間に合いそうです。
明日からは天気が少し悪くなるので、
あわてて布団を干しました。
 
ブルーベリーのつぼみ
 
子供たちが卒業した頃は全校で50人前後いたのですが、
近年は30人前後、地元の努力にも限度があり、
町の小学校と合併することになりました。
 
子供たちを通わせている親達が、小さい小学校がいやなんですね。
地元の人たちにすれば、若い人が住んでくれるだけでも上々、
その希望に副うようにしなければならないのでしょう。
 
小学校は地元の様々な活動の中心でもあったので、
それがなくなることは、過疎化に拍車がかかるでしょう。
 
この近所でも引っ越してきた当時五十軒以上あったのに今は三十数軒、
この居尻地区には小学生が一人もいません。赤ちゃんもいません。
 
イノシシが出たりするのも無理がありません。
動物達は人間のあり方には敏感です。
人が減るのは彼等の繁殖のチャンスなんでしょう。

孫のお守に四苦八苦。

2010-03-06 18:04:29 | 日記
昨日の午後は次女の八ヶ月になる娘を預かりました。
 
娘は最近就職が決まり、保育園も決まって、
4月入社で3月中に少し研修があるのです。
 
職場は恵比寿、夫も5月から飯田橋に転勤になるので、
あちこちの区役所に、保育園が空いているかどうか問い合わせたようです。
たまたまキャンセルがあって千代田区に空きがあったので、
4月から神田のアパートに住んで千代田区民になり、
千代田区の保育園に預けて、恵比寿に通うようです。
 
今どこも保育園がいっぱいで、
若いお母さん達は働きたくても働けない状況にいるようです。
収入に関係なく一律に子供手当てをばら撒くより、
保育園を沢山作って、女性たちが働きやすくする方がいいのに、
とりあえずの人気取り政策が優先するんですね。
 
それにしても赤ちゃんを預かって苦労しました。
午前中は家内がいたからお任せですが、
家内が勤めに出た午後は私一人、
泣いてもほっといて寝かせ、
目が覚めたら広告紙やらなにやらおもちゃにして一緒に遊び、
それに飽きて泣き出したら、ほっといて眠らせる、
目が覚めたらオムツを替えたり、お菓子を水で軟らかくして食べさせる、
あれこれバタバタしているうちに娘が帰って来ました。
 
一人で預かるとなるとこちらも腹が据わって、
泣いてもどうと言うこともない、疲れたら寝るだろう、
そんな気持ちになるんですね。
私がいる間にもう一回私の当番があるようです。
 
 
アーサー王伝説の多いウェールズの海岸。
 
今日は井村君江さんの「アーサー王伝説」講座、
雨の中行って来ました。
天候のせいで少し人数が減りましたが、
井村さんは元気いっぱい、楽しく話を聞くことが出来ました。
 
 
村のの小さな教会
 
アーサー王の話は井村さんが訳したマロリーの「アーサー王の死」が
15世紀になって出来上がった集大成のようなもので、
イギリスの話やフランスの話がまとめられています。
アーサー王と円卓の騎士たちについては、様々な物語があり、
物語の由来も様々、丹念に読み出したらきりがありません。
おまけに物語りそのものもそれ程感動的ではないのです。
ホメロスのような本来の英雄叙事詩ではなくて、物語になってしまっている。
 
 
源氏物語のようなすごい物語文学になれた私たちには、
ちょっと幼稚な、御伽噺のようなお話です。
そのあたりがいまいち魅かれないところですね。
でも井村君江さん、とても魅力的な人で、
井村さんの話は二回で終わりですが、
とてもいい勉強になりました。

春を訪ねてジョギング。

2010-03-03 10:35:36 | 日記
東京マラソンで残念だったことがあります。
応援の太鼓や踊り、バンド演奏、
給水所での若いボランテイアさんたちの熱狂的応援風景を、
もっと写真に撮れば良かった。
あの素晴らしいお祭りの雰囲気は、他では見られないものです。
次に当選したら、そうしようと思うけど、
でもいつのことになるやら。
 
東京マラソンで無理をしなかったせいか回復も早くて、
昨日から走っています。
昨日は春か?と思うほど寒い日でした。
今朝は少し陽もさして、ちょっと春らしくなってきました。
 
寒い寒いと思っていても自然はどんどん春になって行きますね。
梅はあちこちで満開ですし、菜の花も咲いています。
農家の庭の梅。
 
川津桜も満開、レンギョウ、マンサクも咲いています。
川津桜
 
マンサク
 
ノバラ、
 
ウグイスカグラも咲き出しました。
 
なんだか私一人がいつまでも寒がって、冬のさなかにいるみたいです。
 
 
玉川上水の木を模したコンクリートの柵の上に、
誰かが数十個の貝殻を並べています。
マラソンの前に走ったときはずらっと並んでいましたが、
今日はかなり減っています。それでもまだ半分は残っています。
誰が何のために並べたのでしょう。
 
最後はやっと咲き出した我が家の梅、
これは豊後梅という種類で、杏との雑種ともいいます。
実は大きくて梅干にはちょうどいいのですが、花が遅い。
私みたいに寒がりなんですね。

民話講座「アーサー王伝説を訪ねて」

2010-03-01 08:59:54 | 日記
一昨日の土曜日、小平中央図書館に図書館民話講座
「アーサー王伝説を訪ねて」第一回を聴きに行きました。
 
講師はケルトの妖精研究家井村君江さん、何冊も本を出しているし、
マロリーの「アーサー王の死」を完訳している人です。
 
せっかく講義を聴くのだから、せめて映画をと思い、
中古で買ったDVDが「King Arther」です。
これは以前レンタルでも見ています。
 
この映画はアーサー王についての新しい学説に基づき、
アーサーをローマ軍の隊長、円卓の騎士達をローマに征服された、
黒海沿岸のサルマート人の騎馬隊ということにしています。
これは面白い、と思って、図書館の蔵書を調べると、
「アーサー王伝説の起源、スキタイからキャメロットへ」と言う本があります。
これを借りてみるとまさに、映画がもとにした学説を明らかにした本なのです。
 
これを昨日から読みかけていて、民話講座に出ました。
井村さん、ケルトの妖精研究家なので、
もっぱらケルト起源とされているアーサー王伝説について、
スキタイ系のサルマート起源とする新説には、
触れないだろうとおもっていました。
ところがなんと、御自分でその重い本を持ってきて、
本を示しながら面白いから読んで御覧なさい、と言うのです。
 
講義の後で井村さんにサルマート起源説は、
今の学会で承認されているかとお聞きしたら、
ほとんど無視されているとのことでした。
 
アーサー王が息子のモルドレッドに瀕死の重傷を負わされた橋
 
井村さんは長くイギリスで暮らし、イギリスで終わるつもりでいたけれど、
高齢になったら日本が恋しくなって日本に帰ってきたと言っていました。
今は車椅子生活ですが元気いっぱい、
自分の研究を掘り下げようとする情熱にあふれていました。
 
 
アーサー王と妃の墓。
13世紀にヘンリー二世と王妃エリノアによって造られた(捏造された)墓。
 
この本の著者リトルトンは、ヤマトタケルも同じスキタイ系の伝説の流れをくむと、
別な論文で主張しているようです。
日本人はそういう学説なら関心を持ちますよね。
 
アーサー王を始めとする騎士物語の騎士たちは、
ローマ軍の重装歩兵とは違います。
馬に乗って長い槍を持ったり剣を持って闘います。
この騎馬戦士の起源は中央アジアの騎馬民族にあると言います。
スキタイ、極東では匈奴が代表的存在です。
 
実は日本でも東洋史学者の江上波夫さんが、大和朝廷を作ったのは、
5世紀に朝鮮半島を通って渡来した騎馬民族だという説を立てました。
かって私は関心をもって読んだものです。
 
ほぼ同じ頃ヨーロッパと日本に騎馬民族の影響が及んでいるらしい。
そう考えるとヤマトタケルに、
スキタイ系の伝説と共通要素があっても不思議ではありません。
でも日本では騎馬民族的要素はまもなく消えてしまいます。
 
ここからは私の想像になります。
 
もう少し後の奈良時代、朝廷は東北に進出して、
エミシと闘って苦戦しています。
苦戦した理由はエミシが騎馬戦をしていたことと、
騎馬戦向きの刀を使っていたことにあります。
何でエミシに馬が、それも騎馬戦術の馬があるんでしょうか。
東北は朝廷に屈した後も駿馬の産地として有名になります。
 
東北は日本海を隔ててユーラシア大陸と近い関係があります。
東北にも海を渡って騎馬民族が来ていたのではないか、
というのが私の想像です。
 
エミシの騎馬戦術の後を継いだのが関東の武士団です。
武士の登場により日本人の感性が変っていきます。
これは平安貴族の感性の結晶、
源氏物語を読んでいると痛感します。
 
長くなるのでこの辺でやめますが、
アーサー王伝説からいろいろなことを想像してしまいます。
図書館の民話講座は、
井村さんの生き生きした感性と、
リトルトンの本に出合えただけでも、大きな価値がありました。