竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

歳をとった今こそ海外へ-1

2012-05-31 07:00:51 | 旅行
というほど大げさな話ではありません。
ちまちました活動の合間に出来るだけ安く出かけてみるだけのこと。
 
最近は以前に比べて走るスピードが落ちてきました。
5月はなんとか月間300キロを実現しましたが、
どうかすると速足歩きの人に抜かれそうになります。
今月は国立新美術館に行ってセザンヌ展を見てきました。
ついでに隣でやっていたエルミタージュ美術館展も見る予定でしたが、
つかれて次回にまわすことにしました。
セザンヌ展はとっても良かったですよ。お勧めです。
 
以前に比べてやっぱり疲れやすくなっています。
もっとも都内に出て催しものを見るのが久しぶりなので、
それもあるかもしれませんが。
 
これからは出来るだけ外に出ようと思いました。
好奇心の衰えが体の衰えよりも恐ろしいのです。
最近は美術展や山登りとも無縁になっていました。
歳に負けてはいられません。
 
そんな訳で前から行きたいと思っていたバリ島に行くことにしました。
以前NHKBSでバリ島で踊りを修行する舞踏家の姿を放映していました。
市場や寺院には様々な籠が使われていました。
竹細工に溢れています。それを見てみたいのです。
行くのはその舞踏家が行っていたバリ島の古都ウブド、
そこに6泊します。
 
  6月23日成田をたって7月1日に戻ってきます。
6月は航空券が安い時期で、燃油サーチャージの値上げ直前に予約しました。マレーシア航空でクアラルンプール経由です。
 
航空券は往復で24000円、でもサーチャージその他で64000円、
宿はコテージ形式で朝食つき6泊で20200円、
ウブドから外に出るとしたらブサキ寺院に行くぐらい、
主にテクテク歩き回ります。
マレーシアのペナン島のコテージ
 
問題は帰りの便、クアラルンプールの空港に午後4時に着いて、
出発は翌日11時、19時間の待ち合わせがあります。
 
クアラルンプールで2年間働いていた息子に聞くと、
マレーシアはヴィザなしなので外に出ればいいということでした。
空港か街のホテルに予約して少し観光も出来ます。
以前息子を訪ねてクアラルンプールに行ったことがあります。
慣れているとはいえないまでも、まあ心配はありません。

クアラルンプールの庶民の食堂。周りの小さな店からいろいろ料理を買って、
テーブルに持ってきて食べます。
 
海外旅行の楽しみの一つは前もっての言葉の勉強です。
マレーシア語は以前勉強してすっかり忘れています。
インドネシア語はマレーシア語と同族でよく似ています。
今せっせと勉強中、でも覚える力よりも忘れる力のほうが大きいようです。

農村の商店街。

帰化植物と野山の花。

2012-05-30 07:35:55 | 山野草
最近掛川のジョギングコースで、見慣れない花を目にします。
山道ではなく人家の周辺だから、帰化植物でしょう。
花の名前を調べても分からないこともあります。
 
今のところ分かっているのは

ヤナギハナガサ
 

マツバウンラン
 

アカバナユウゲショウ
 
ムシトリナデシコ
 
オイランソウ(クサキョウチクトウ)
 
名前が不明なのは
きれいなかわいい花なので分からなくて残念! 
 
サクラソウ科かナデシコ科なのでしょうが、分かりません。

今掛川の野山で見かけるのは地味な花が多いですね。でもこれはこれできれいです。
 
フタリシズカ
 

コアジサイ
コアジサイ
 
ナルコユリ
 

ウラジロ 今にも飛び立ちそうです。
 
ヤマツツジ
 

ガクウツギ
 
ジョギングするのに一番いい季節です。

被災地の初夏その4 式子内親王の想い人は?

2012-05-29 19:49:23 | エコクラフトの籠編み
早朝マラソンの帰り、城の下の豆腐屋さんで出来立ての豆腐を買い、持って帰って二人の友人と一緒に食べる。この二人はここまごころネットの宿舎で寝袋が隣り合わせていた二人で、いろいろ話をするようになった。
 
一人は京都出身の川勝さんといい、秦の河勝の子孫だと言う。帰化人の秦氏は古代日本に文化的にも技術的にも大きな影響を与えている。一説によれば秦の始皇帝の子孫、あるいは景教(ネストリウス派)を信じ、ユダヤ人の一支族ともいう。
 
 
そんなことを川勝氏が言うので変なことをいう人、と思っていた。でも論旨はかなり一貫していて、同じ帰化人一族の東の漢氏(やまとのあやし)の子孫坂上田村麻呂が蝦夷征伐を成し遂げたので、東北に自分が来てボランティア活動をするのは、先祖の罪滅ぼしのようなものといっていた。

森の中は山吹が盛りです。
 
蝦夷は騎馬戦術と蕨手刀で朝廷の軍を悩ませたが、騎馬戦術といい製刀技術と言い、大和朝廷より進んでいるとしたら、日本海を越えた渤海辺りとの交易を考えざるを得ない。その辺ははっきりした証拠が無いので勝手な想像の域を出ない。でも古代の蝦夷についてはまだ謎がいっぱいある。

コンロンソウ 名前は崑崙だが帰化植物ではないようだ。
 
もう一人も京都出身の佐々木さん、この人は本職の能面打ち師で能楽師に面を収めているという。家は代々の能装束を織る家、長男が後を継いで自分は面打ちを選んだと言う。今どんなに努力してもやはり昔作られた面にはかなわない、それに近づこうといつも努力しているのだと言う。この人は仕事柄から室町文化について造詣が深く、能も茶道も活け花も一休宗純の影響が強いのではないかと言っていた。一休は後小松天皇の御落胤という説があり、室町文化の形成に大きな影響を与えたと言う。
 
能には「定家」という曲がある。定家の父藤原の俊成の歌の弟子式子内親王と定家との恋という伝説にまつわる曲だ。式子内親王の歌が大好きな私としては、忍ぶ恋の相手を定家とする説には前から否定的である。その点で能の伝統どおり定家説を採る佐々木さんとしばらく論じ合った。
 
彼女は若くから斎院として加茂大社の巫女を勤め、その後も一生を独身として過ごしたが、歌は切々とした片思いの歌が多い。それで面影人は定家だとか、最近では法然だという説も出てきた。しいて相手を探さなくても、彼女の歌を歌として鑑賞すればいい。
 
忘れてはうちなげかるう夕べかな我のみ知りて過ぐる月日を
 
生きてよも明日まで人はつらからじこの夕暮れをとはばとえかし
 
玉の緒よ絶えなば絶えねながらえば忍ぶることのよわりもぞする
 
しずかなる暁ごとに見渡せばまだ深き夜の夢ぞかなしき
 
内親王と定家の関係を議論する相手に遠野でお目にかかるとは思いがけないことでした。

クサソテツ、若芽はこごみと言って食料になります。
 
この日は大船渡のカフェ隊と一緒に行動しました。朝になって川勝さんもカフェ隊に参加したいというので一緒に行きました。午前中は後の入りの仮設集会所で眼鏡のパリミキさんの眼鏡検診の最中アコーディオンを弾いてみんなで歌を歌いました。
 
午後は越喜来(おきらい)の集会所でかご作り、ここでは26人がかご編みに参加したのでおおわらわ、川勝さんも一緒になって教えていました。3時には終わる予定が4時過ぎまでかかりましたが、忙しければ忙しいほど充実感もまします。
 
川勝さんと佐々木さんとはこれでお別れ、まさに一期一会です。
また大槌カフェ隊のやまちゃんやなおちゃんとも故郷に帰るというのでお別れ、お二人には10月以来長らくお世話になりました。本当にありがとう。
 

被災地の初夏その3

2012-05-27 19:25:47 | 被災地ボランティア

五百羅漢は石造ではなく岩に顔形を彫ったものです。


森の奥に並んでいて苔むしているので、うっかり見過ごしてしまいそうです。


観光化されていないのでかえって歴史を感じさせます。


程洞の金精様も森の奥にあって、あまり人が行くところではありません。
遠野物語にも出てきますが、こういう土俗的な信仰が残っているのが、
遠野の魅力の一つです。


子宝、安産、縁結び、また商売繁盛にも霊験があるとされます。
詳しくは以下のページで。
 
 
17日は大槌町での活動です。
カフェ隊は通常1時から3時まで活動するので出発は遅くなります。
この日は11時出発なので、それまでの間カフェ隊のメンバーに、
薬玉作りを教えました。
六つ目じゃなくて五つ目で編むと球体が出来るので、
ちょっと面白いのです。
 
この日は大槌町の赤浜の仮設の集会場に行ってかご作りをやりました。

12人集まって一緒に編んだ中に、陸前高田出身の女性がいました。
写真の左の女性です。
テレビで陸前高田の映像を見ると、とても行く気になれないといっていました。
岩手県ではここ大槌町と陸前高田市が役場や市役所がやられ、
街のほとんどが壊滅した場所です。
 
この人は手芸が好きで、いつもは皆さんに縫い物などを教えていて、
私より5歳年上ですがとてもしっかりした人でした。
15日の消防団長さんもそうですが、ご自身も被災しながら、
周りを元気付けている人たちがいます。
そういう人たちに会うと、社会の底力のようなものを感じます。
 
 

被災地の初夏その2

2012-05-24 19:37:53 | 被災地ボランティア
遠野に来る楽しみの一つは朝のジョギングです。
今回は遠野の町の南側の山道を走りました。
ここは新奥の細道に指定されているルートで、
五百羅漢、程洞(ほどほら)の金精様(こんせいさま)から鍋倉城跡にいたる道です。
熊が出ると言われる道で、車も人もあまり通りません。
五百羅漢も金精様も車道から少し山に入ったところなので、
一層静かでカッコウやツツドリの声も聞こえました。
今回は道端の花を紹介します。
 
陽の射さない場所なので、日向では見ない植物が咲いていました。
エンレイソウは葉も花びらも三枚なのですぐ見分けがつきます。

 
ラショウモンカズラ、初めタツナミそうかと思いましたが家に戻って調べたら分かりました。

 
玉川上水ではもう終わった二輪草が沢山咲いていました。

 
16日は陸前高田市の長部地区のコミュニティーセンターです。先月はまごころネットでインフルエンザが発生し、宿泊者は活動中止になり、行けなかったところです。
 
連れて行ってくれるのは上長部地区で活動しているコ若い女性のーディネーターの島田さん、同行するのは遠野地区の仮設住宅のカフェ隊の藤井さん、こちらは若い男性です。来月辺り日程が合えば遠野の仮設でもかご作りをやるので、その下見に参加しています。
 
出発する前に長部で編むくずかごの、難しい部分を編む練習をしてもらいました。13、4人参加するので手伝ってもらわなければなりません。
 
今回はみんなでまとめてテープをエムズファクトリーに注文し、材料をあらかじめ切って置いてもらうことになっていました。エムズファクトリーにはこのチームから注文があったらテープを少し寄付してくれるようお願いしてありました。テープを4巻と編み方の教本が入っていたようです。エムズファクトリーさんありがとうございました。

 

昼頃会場に着くともう何人か集まっていて、私達が食事をしているとお茶を出してくれました。
参加者は13人、材料は切ってあるので底編みから胴を編むところまで行きました。次回は縁編みと余った材料で六つ目かごを編みます。

 
出来たら一回で仕上げたいので、来月は朝の10時から4時までやることになりました。今月中にもう一度みんなで集まって、一緒に材料カットをやるようです。みんなで力をあわせれば、力量も上がっていきます。これからが楽しみです。

被災地の初夏その1

2012-05-24 04:36:01 | 被災地ボランティア
5月15日から5月18日まで、遠野から三陸沿岸に行って活動してきました。
被災地の状況は相変わらずで、復興の難しさを感じます。
今まで陸前高田で一日、大槌町で三日活動してきたのですが、
今回は大槌町は二日だけで大船渡で一日活動してきました。

遠野の空き地を彩るタネツケバナ 

大槌町でのカフェ活動は町の社会福祉協議会が中心になってきており、
まごころネットの大槌カフェ隊は3隊から1隊に縮小されます。
隊長のやまちゃんとなおちゃんも5、6月に故郷に帰るので、
大槌での活動は今回が最後かもしれません。
 
その代わり大船渡のカフェ隊に参加して活動することになりました。
来月は陸前高田でももう1日活動が出来そうなので、
故郷の気仙地方での活動が中心になります。
 
大槌町でも陸前高田でも復興はまだまだ先のことです。
瓦礫は他の場所に移されても、土台だけが残された町が広がっています。
高齢化が進んでいる中でまだまだ時間もお金もかかります。
若い人たちが一層減ってきていますが、
高齢者が元気で楽しく暮らせる場所でこそ、安心して子育てが出来ると信じて、
これからも活動していくつもりです。

クサノオウ
 
15日は大槌町の小規模の仮設住宅で、ここには集会所が無く、
地区の消防団長さんの仮設の居間が集会所になっていました。
消防団長さんは地震が来たとき家族に二階に逃げろと言い置いて、
自分は消防活動に出かけました。
でも津波は二階まで来てみんな流されてしまいました。
部屋のお仏壇にはお母様、奥様、息子さんの写真が飾られています。
 
明るい人柄でご自分もかごを編んで、みんなの写真を撮ったりしていました。
人のお世話をすることで、ご自分も不幸を乗り越えていらっしゃるようです。

初夏を迎えて遠野の野山は花がいっぱいです。
黄色い花は菜の花によく似てもっと花が小ぶりのタネツケバナ。
クサノオウもあちこちに咲いています。
白い花はコンロンソウ、東京に戻って花の名前を調べています。
 
 

東京湾を走って渡ろう。

2012-05-12 20:38:42 | マラソン
ジョギングするのにいい季節になりました。
冬から春にかけて寒い日が続いて、萎える気持ちを奮い立たせてなんとか走り続けました。
それが今では朝になると飛び出していきます。
 
今玉川上水は日ごとに緑が色濃くなっている感じで、気持ちよく走れます。


といっても68歳、スピードはのろのろ、若い人の躍動感のある走りとは違います。
でも走り続けるためにはのろのろでいい、無理にスピードを出すと故障します。
今年は去年植えた庭の牡丹が初めて咲きました。3輪開いた翌日強い雨にうたれて散ってしまいましたが、そのはかなさが一層美しさを際立たせるのかもしれません。

 
今年は10月に初めて開催されるちばアクアラインマラソンにエントリーしました。
東京湾を横断するアクアラインを貸切にして走るマラソンで、15000人の参加者枠に
27000人が応募しています。抽選ですが運が良ければ走れるでしょう。
でも風が強くて走りづらいかもしれません。それでも自分の車で通ることがまず無いコースを、海の風を受けながら走るのは楽しみです。
 
4月後半は掛川で久しぶりに家内と一緒の展示会をやりました。


私の方は教室の生徒募集もかねてクラフトテープの作品も少し並べました。
会場は普通の住宅をちょっと改造して画廊風にしたところです。
会場費が安く、これならあまり売れなくても損害は少ないと見て開いたのです。
今は高い会場費を払って画廊を借り、そこに人を呼んで、買ってもらう時代ではなくなりました。いいものを買って使って楽しむ人もいますが、近頃では自分で作ったものを使う楽しみを求める人が多くなっています。
 
クラフトテープは竹細工と違って加工しやすく作りやすいので、作る楽しみを味わうにはピッタリの素材です。でも使う段になると竹とは比較になりません。なんとか使えるかごをテープで作ってみたい、でもそれよりも竹で、美術工芸品じゃなくて使えるかごを作りたい、そんな以前からの思いを新たにしました。まだまだ竹で頑張らなければいけません。
 
展示会は隣の森町在住の古くからのお客さんたちも来て、なかなか盛況でした。
そういう人たちに支えられてどうにかやって来れたのだと思いました。
 
少し余裕が出来たので来月はバリ島に行こうかなと思っています。
以前バリ島の古都ウブドゥの市場の映像を見ました。そこではいたるところに様々なかご類が使われていました。それを見たくなったのです。
 
当分忙しい日々が続きます。走れてさえいれば元気なので、この調子が続けばいいですね。