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観劇記録+日記@不定期更新。俳優・内野聖陽さんを勝手に応援中!時々サカナクション。

今後の観劇予定

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No.308 「ジョン・ケアード版キャンディード」

2010年06月05日 23時14分33秒 | 過去の観劇記録
2010年6月5日(土) マチネ 帝国劇場 1階 Q列 18番

ヴォルテール&パングロス=市村正親、キャンディード=井上芳雄、クネゴンデ=新妻聖子、マキシミリアン=坂元健児、マーティン=村井国夫、老女=阿知波悟美、ヴァンデルデンデュール=安崎求、パケット=須藤香菜、カカンボ=駒田一、他。
原作=ヴォルテール、作曲=レナード・バーンスタイン、台本=ヒュー・ホイラー、作詞=リチャード・ウィルバー。
台本改訂・演出=ジョン・ケアード、訳=吉田美枝、訳詞=松田直行、装置=ユン・ぺ、指揮=塩田明弘、他。

純真で心優しい青年キャンディードは、城の哲学教師パングロスから「この世に起こることは、全て最善に仕組まれている」と教えられて幸せな生活を送っている。
男爵令嬢クネゴンデと恋仲になるが彼女の両親の大反対にあい、城を追い出され放浪の旅に出ることに。
行く先々で悲惨な目に遭い続けるキャンディード。
戦争、大地震、宗教裁判、嵐、詐欺……。
これでもかと降りかかる苦難の数々を乗り越えて、愛するクネゴンデと巡りあえるのか??
そして、キャンディードの見つけた「本当」の生き方とは…?
(あらすじは公式HPより)

休憩を含めて3時間25分超えの大作。長い。特に1幕。
思った以上にナンバーは少なく、殆どセリフで進行する場面も多々ある。市村さんはヴォルテールとパングロスの二役の為、セリフの量はハンパではない。常に舞台上にいる感じ。
セットは非常に簡素で、舞台上に吊された大きな輪と、舞台には同じ大きさの光の輪。八百屋舞台。小道具として、宝物が入っていそうな木の箱(入れ子状になっている)が、馬・椅子・ベッド・舟やらに。
時代背景もあるのか、結構シモネタ有り。

まぁ話的には「波瀾万丈キャンディード半生記」みたいなんだけど(笑)
とにかくプリンシパルキャストは皆んな不死身かよ!と突っ込みたくなる(^_^;)
市村さんの軽快さが、「楽天的最善説」を唱えるパングロスとキャラ的に適任。
井上くんはまた悩める若者で、純粋なキャンディード役を好演(実際の井上くんは結構ハラグロで有名だが・笑)
新妻さんは難曲といわれる「着飾って輝いて」をコロラチュラ・ソプラノで熱唱。クネゴンデの“したたかさ”がもう少し強く出ると、もっと良いかも。
マキシミリアン坂ケン兄さんは、モーホーキャラが板に付いてた(爆)
老女役の阿知波さん、「なぜオシリが片方しか無いのか」説明シーン、女の強さというか「生」に対しての執着はとても説得力のあるシーンなのだが、何せ長い…
カカンボの駒田さん良し。ていうか“良い人”の役って久しぶりに観た気が(笑)

ババリア王や、2幕後半『国王たちの舟歌』でポーランド王ヘルマン・アウグストゥスを演じた大澤恒夫さん、メチャ良い声♪オペラ出身なのね。長身なので目立ちます。
それと小西のりゆきさんも大活躍です。
アンサンブルさん達も力強い歌声の方が多かったので、曲は安定して聴くことができました。

ただ、初日があいて間もないので、もう少し練られた後半に、再見したい気もします。
随所に「レ・ミゼラブル」「ベガーズ・オペラ」の色が感じられました。

シオタクター観劇会だったのですが、特段何もなく(^_^;)
オーバーチュア&カテコ後の曲で、指揮をする塩田さんの勇姿に、ごく一部のブロックが盛り上がりましたw

客席に田代万里生くん発見。終演後のロビーでは通訳の吉田美枝さん発見。