2005年5月28日(土) アートスフィア 1階 H列 5番
昨年上演され、評判が非常に高かったので、観にいってみました。
グイード・コンティーニ=別所哲也、クラウディア=純名りさ、ルイーザ・コンティーニ=高橋桂、カルラ=池田有希子、リリアン・ラ・フルール=大浦みずき、ママ=花山佳子、サラギーナ=田中利花、リナ=高塚いおり、ダイアナ=岡田静、オルガ=江川真理子、ジュリエット=山田ぶんぶん、ステファニー・ネクロフォラス=福麻むつ美、ソフィア=鳥居ひとみ、マリア=宮菜穂子、レナータ=家塚敦子、スパのマドンナ=剣持たまき、アナベラ=井料瑠美、リトル・グイード=樋口真。
27日が初日だったため、劇場入り口にはお花が沢山ありました。ユリの香りにクラクラしながら入場しようと、ふと横を見たら、演出家のデヴィッド・ルヴォー氏が。そしてまったく知らなかったのですが、終演後にトークイベント有りとのこと。びっくりだ。
フェリーニの映画「8 1/2」(はっかにぶんのいち、と読んでね)が元らしいのですが、何せ映画見てません。映画監督グイードは撮る映画がヒットしていた人気監督でしたが、最近の3本は不人気。妻のルイーザとも上手くいってなくて、愛人カルラからは「離婚してアタシと結婚しましょー♪」と迫られ、プロデューサーのリリアンからは「新作はどうなの?」と言われ。
口から出任せで温泉保養地で新作のロケハンを兼ねて…なんて、妻と一緒に行ったは良いが、愛人も来てしまって、プロデューサーも報道陣も来て、おまけに映画のコンセプトも出来てない有様。
昔ヒットした映画に主演したクラウディアを再び主役に据えて、今の自分の状況を映画にしようとします。しかし妻に愛人との関係(カルラはもちろん、クラウディアとも愛人関係でした)がバレ、妻は去っていきます。そして愛人も去っていきます。
ヴィジュアルがキレイ。特にライティング、アクリルの椅子、螺旋階段。キャストの動きも計算されていて、観ていて美しいな~と感じました。が、観客の感性に訴えるような演出が多いので、私の腐れアタマでは理解が難しかった。そして歌詞が聞き取りづらい。曲と詞は宝塚の「ファントム」で知った、モーリー・イェストンとアーサー・コピットだったのですが、私はこの2人の作品は余り馴染めませんでした。
水を大量に使っています。2幕目では壁づたいに天井から流れてきて、舞台を池(温泉をイメージ)にしていました。水の中で別所さんは裸足で。大浦さんは黄色い長靴を履いていました(笑)
別所さんは背が高いので、多数の女性陣の中で際だっていました。でも何人もの女性を虜にするような、魅力はイマイチ感じられなかった…
純名さん歌上手いな~ 「女優」でした。
高橋さんはオペラ畑出身。声量がすごい。そして悲しい人妻。
池田さんはセクスィな愛人役。ほとんど下着のような衣装で、天井から吊されたシーツのようなもので宙づり。ここのシーンは流石w
大浦さんはタンゴがカッコイイ。キレイなおみ足拝見しました。別所さんの肩まで足が上がるって、凄い。客席いぢりが面白かったです。
花山さんは母の愛で。でもグイードが抜けきれないマザコンの原因でもありまして…
田中さんは怪しい魅力。幼いグイードに「女」を教える。
福麻さんSMっぽい~ 井料さん、印象薄いっす。
リトル・グイードの澄んだボーイソプラノが一服の清涼剤のようでした。
さてさて、終演後のトークイベントですが、詳しく「
ほぼ日刊イトイ新聞」に出ていました。
一般の質問者がとても素人とは思えない質問で、しかも最後の人(オバチャン)なんぞは英語まじりで、ちょっとイタイ感じでした。他に聞いていた人達も失笑というか、「おいおい」っていう雰囲気が流れておりました。帰りのモノレールで、私の後ろに居た人達は「ヤラセだったのかな~」なんて発言してましたけど、どうだったのだろう?
ま、それは置いておいても、世界的な演出家の話がナマで聞ける機会は、そう無いと思うので、これもまた良い経験でした。