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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

韓国大統領選 変革求めた国民① ろうそくの力で勝ち取った

2017-05-14 10:59:09 | 国際政治
韓国大統領選 変革求めた国民① ろうそくの力で勝ち取った

韓国の首都ソウル中心部の光化門広場は、朴橦恵(パククネ)前大統領の罷免を求めて、ろうそくを手にした市民が昨年10月から20週連続で土曜日に集会を開いた場所です。そこに大統領選挙投票日の5月9日深夜、再び多くの市民が駆け付けました。
「国民の切実な願いを決して忘れない。渾身の力を尽くして、新しい韓国をつくる」―大統領選で当選確実となった文在寅(ムンジェイン)氏がこう宣言すると、大きな歓声と拍手がそれに応えました。



文氏の当選を喜ぶ人たち=5月9日、ソウル

「将来が不安」
文氏に会いたいと広場に駆け付けたキム・ウナさん(34)は、罷免までの過程で朴氏をめぐる政財界の癒着や知人に対する特別待遇などが明らかになり「衝撃を受けた」といいます。
「不正義をただし、誰もが幸福を感じられる新しい韓国をつくってほしい。私たちの大統領ですから必ず守っていきます」
求職中の男性(30)は、経済政策に期待を込めて文氏に投票しました。20歳で徴兵のため軍隊生活を送り、その後、大学院を経て食品会社に就職を希望しましたがかないませんでした。「年齢を考えると将来が不安。質のいい雇用が必要だ」と語ります。
ケーブルテレビ局JTBCが選挙後に発表した調査によると、有権者が重視した政策の1位が「貧困の解消」で、2位に「青年の雇用を増進」、3位が北朝鮮や「慰安婦」問題など「安保や歴史問題」でした。韓国では2016年、青年(15~29歳)の失業率が9・8%でした。非正規雇用も増えており、結婚や出産を望めないという若い人たちも多い。
また高齢者層でも格差が広がり、自ら命を絶つ人も少なくないのが現状です。経済協力開発機構(OECD)によると、低所得で生活が厳しい人の割合を表す「相対的貧困率」は、韓国の場合、高齢者が約半数を占めています。
イ・サンフンさん(47)は、ソウル中心部で見かけるホームレスが高齢化し、また増加していることに心を痛めています。「韓国は年金制度も不十分で、自分自身も将来が不安。雇用、経済、福祉と総合的な改革を、新大統領には期待します」と語りました。

「世論の勝利」
首都圏の大学の法学部教授(51)は「広場の人びとの世論が反映した選挙結果だった」と分析します。
「ろうそくの力で弾劾に追い込み、新しい政治、政権交代を勝ち取った。市民が、民主主義を議論のレベルではなく経験として実感したことは、今後の韓国の歴史にとっても大きな意味がある」と語りました。
政権交代を実現し、文大統領を誕生させたのは、変革を求める韓国国民の強い意志でした。(つづく)(ソウル=栗原千鶴 写真も)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年5月11日付掲載


政財界の癒着で大統領選になったわけだから、保守も革新もそれには応えないといけない。さらに「貧困の解消」「青年の雇用」に応えたのが、「共に民主党」の文在寅氏だった。

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