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日本共産党兵庫県委員会で働いています。

兵庫県知事選 焦点② 保健所・病床削減 金田氏 増設・拡充へ転換

2021-07-04 07:10:35 | 兵庫県知事選挙(2021年)
兵庫県知事選 焦点② 保健所・病床削減 金田氏 増設・拡充へ転換
「HelP情報です」
コロナ第4波の4月下旬。こういう書き出しのメールが兵庫県当局の多数の関係者に送られました。発信者はある県所管]保健所の職員です。
メールには次のように記されていました。
「事務職でも、臨時職員でも保健所に人を派遣」してください。…一度に何人もの発生届が送られてきて、保健師は患者への対応濃厚接触者への検査の案内等バタバタ状態です」
「昨日は、病院に入院したいと何度も訴えていた70代前半の方が、自宅で息を引き取られました。119番しても結局は運び先がないので、保健所に連絡があります」
「実質、24時間の患者対応で、当所でも在宅の患者が60人以上になっています。精神的にも肉体的にも限界を超えています。死人が出ます」



廃止・分室化が狙われている芦屋保健所(健康福祉事務所)=兵庫県芦屋市

09年に問題露呈
大きな問題になった保健所の体制不足。電話相談、追跡調査、患者搬送、入院調整、クラスター対策など業務が激増し、パンク状態になりました。
大きな要因が保健所統廃合にあるのは明らかです。県は「行革」で県保健所を減らし、市の保健所を含め1997年に全県で41カ所あった保健所がいま17カ所に。県保健所の保健師も2007年の163人から20年は116人まで減りました(21年は国の方針で8人増)。
09年の新型インフルエンザへの県の対策を有識者が検証し、その報告書は「電話が殺到し、相談に従事する保健師等が不足した」と指摘し、「疾病対策体制の充実・強化を行うべきである」と提言。しかし県は、これを無視して保健師を減らしてきたのでした。
さらにいま、芦屋保健所を廃止し、宝塚保健所の分室にする予定です。
県はまた、「地域医療構想」で、急性期病床(稼働病床)を2025年までに14年比で1万490床削減する計画を進めています。
19年ですでに5437床減り、コロナ禍の20年も120床削減。病床ひっ迫で医療崩壊と騒がれたのに、なお約5000床減らす予定です。

見直さぬ他候補
憲法県政の会の金田峰生候補は「県民の命と健康を大切にする県政に」と表明し、保健所を10万人に1カ所にし、50カ所に増やすと公約。保健師も増員します。病床削減計画を抜本的に見直し、地域医療拡充の計画に変えて実行します。
保健所と病床の削減について、前副知事の金沢和夫候補は「今回のコロナに直接影響していない」(6月13日の討論会)と居直り、前大阪府財政課長の斎藤元彦候補は「私が(大阪府に3年間)在任したときは保健所統廃合をやった事実はない」(同)などとはぐらかしました。両候補とも計画を見直す姿勢を見せていません。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年7月3日付掲載


09年の新型インフルエンザへの県の対策を有識者が検証し、その報告書は「電話が殺到し、相談に従事する保健師等が不足した」と指摘し、「疾病対策体制の充実・強化を行うべきである」と提言。しかし県は、これを無視して保健師を減らしてきた。
「のど元過ぎれば熱さを忘れる」
10年以上の前の危機に対応してこなかったから、コロナ下でのひっ迫。
今からでも、保健所・病床の増設・拡充を。

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