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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

JTのタバコ戦略―実態を2論文にみる② 2004年論文 有害知りつつ規制妨害 海外企業と協力して

2021-04-01 07:14:40 | 政治・社会問題について
JTのタバコ戦略―実態を2論文にみる② 2004年論文 有害知りつつ規制妨害 海外企業と協力して
JTのタバコ戦略をめぐる2004年論文は、世界的に権威ある医学誌ランセットに掲載されました。
「フィリップモリスから学ぶ:米たばこ企業の内部文書にみられる、たばこ健康害の証拠に関する日本たばこの戦略」という表題です。同論文は「むすび」でこう述べています。「日本たばこは、たばこによる有害性について長年知っていながら、外国のたばこ会社(特にフィリップモリス)とともに、効果的なたばこ規制を妨害してきた」



暗くなっても明かりでよく目立つタバコの自販機

資金使い介入
フィリップモリス(PM)との協力は、民営化前からですが、1985年の民営化後は、いっそう強化されました。87年11月の第6回喫煙と健康世界会議(東京開催)を前に、タバコ各社は、タバコの健康被害に関心が高まることを危ぐしました。86年、JTは研究助成機関の喫煙科学研究財団を設立。87年2月に(東京開催)を前に、タバコ各社は、タバコの健康被害に関心が高まることを危ぐしました。86年、JTは研究助成機関の喫煙科学研究財団を設立。87年2月に際会議参加者は「JTと米国たばこ協会の『環境中たばこ煙諮問委員会』により注意深く選出された」といいます。
喫煙と健康世界会議の「全体的な論調に影響を及ぼす」ために、世界会議に40人の科学者の参加を計画。同財団の参加と財団からの資金援助をもくろみました。
JT発足から20年にわたって「JTは喫煙と健康問題に関する公式発表内容の詳細を定期的に(PMに)見せていた」と論文はのべています。日本たばこ協会作成の「環境中たばこ煙(副流煙)」にかかわるリーフレット最終版は、PM側が全体を書き直しました。



資料:平山氏らによる調査(1966-82)
※標準化死亡率とは年齢構成の違いを補正した死亡率で、人口10万人に対する死亡率を示したもの。
(厚生労働省のホームページから)

若いほど危険
1998年、患者7人がJTに損害賠償を求めた、たばこ病訴訟を起こしました。同訴訟で、原告は自動販売機によるタバコの販売禁止を求めました。JTは、2008年までに年齢チェック機能付き自販機を導入すると抗弁しました。
日本たばこ協会は「未成年者の喫煙」に関し①自販機によるたばこ製品販売の自由の維持②マーケティングが未成年の喫煙を促すものだという証拠を残さない―という戦略目標を掲げていました。
年齢チェック機能付き自販機の導入も「真の目的は喫煙を促すことであるという事実の痕跡を残さないようにする仕掛け」ではないかと指摘しています。未成年の喫煙については、開始年齢が早いほど肺がん死亡率が高いことは80年代初めからわかっていました。
(グラフ参照)

生命健康守る共闘広げたい
80年に嫌煙権訴訟を提起した伊佐山芳郎弁護士の話
私は、ぜんそくがあってタバコの煙で具合が悪くなります。なんで他人の吸うタバコでこんな目にあわなければならないのか、という思いで嫌煙権訴訟を提起しました。その後のたばこ病訴訟では、原告弁護団長をつとめました。裁判では専売公社・JTがタバコの有害性について情報を隠し、多くの人の生命・健康を奪ってきたことを明らかにしてきました。
論文を読んで、やっぱりそうだったかと思いました。有害性は「わかっていない」といい、規制は「遅らせ、最小限に」というJTの戦略です。未成年を喫煙に誘導し、その痕跡を残さないという戦略もそうです。喫煙する人も被害者です。子どもたちを守るためにも、論文の事実を知ってもらい、タバコ規制の共闘を広げていきたいと思います。
(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年3月30日付掲載


僕は大学生になってから、タバコを吸い始め、途中にやめたりすることはあったけど、40才前まで吸っていました。吸う本数は1日2~3本程度でした。
やめて20年以上になります。吸わなくなって健康です。
ベランダでタバコを吸うホタル族。副流煙で吸わない人にも被害が。やめてほしいものです。
神戸市では、飲食店での禁煙を推奨しています。どんどんやってほしいものです。

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