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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

徹底批判!「戦争立法」 「一体化」論② 食料・水も弾薬も支援

2015-04-15 15:18:52 | 平和・憲法・歴史問題について
徹底批判!「戦争立法」 「一体化」論② 食料・水も弾薬も支援

弾薬提供や発進準備中の戦闘機への給油を米軍支援活動のメニューに入れなかったのは、内閣法制局の強い反対があったからだ―。元政府高官はこう証言します。
「米側のニーズ(需要)がない」というのがこれまでの政府の説明。真椙は、憲法上の重大な疑念を示す内閣法制局と、「日米同盟強化」を最優先し支援活動の内容をできるだけ拡大しようとする外務省との激しいせめぎあいがあったというのです。

武力の共同行使
元高官は「戦争立法」について、「いま『非戦闘地域』概念を取り払い、そこで弾薬を輸送・提供するとか、発進中の戦闘機へ給油するのは、武力の共同行使に他ならない」と強調します。
「武力の共同行使」とは、物品・役務の提供などの支援活動それ自体が「武力の行使」でなくても、その支援が他国の「武力行使と一体化」する場合、憲法9条に違反するという考え方です。
1999年成立の周辺事態法では、自衛隊による米軍支援の活動地域について、「現に戦闘が行われておらず、実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる」地域(後方地域、非戦闘地域) に限定しています。この制限は、米軍の「武力行使と一体化」しないことを法制上担保する仕組みだと説明されてきました。
その制限のもとでなお、自衛隊からの弾薬提供や発進準備中の米軍戦闘機への給油は、「武力行使と一体化」する重大な疑念が持たれたのです。「戦争立法」では「非戦闘地域」の制限を撤廃し、戦闘の現場近くでの活動を解禁します。



質問する井上参議院議員(右上)、答弁する中谷防衛相(左上)、横畠法制局長官

内容も無制限に
ところが、日本共産党の井上哲士参院議員の追及に対し中谷元・防衛相は、「仮に戦闘作戦行動に発進中の航空機に対する給油支援でも、現に戦闘行為を行っている現場において当該活動(給油)を行うことは想定されないため、武力の行使と一体化をするおそれはない」(3月20日、参院予算委員会)と明言しました。
また、横畠裕介内閣法制局長官は弾薬提供について、「一体化の問題について、提供する物資が武器・弾薬であるか、あるいは食料、水等であるか、その物によって結論が異なるという考え方は基本的にとっていない」と指摘。「武器・弾薬でも、離れた場所で提供する場合には、いずれそれが戦場で使われるかもしれないが、それは一体化するものではない」(3月3日、衆院予算委)と断言しています。
いずれも耳を疑う重大発言です。
これまで政府は、「一体化」するかどうかの判断で、自衛隊による支援の内容や性質も考慮してきました。それが「食料、水も弾薬も同じだ」と、支援内容の違いが乱暴に無視されています。
自衛隊の支援活動の地域的制限と同時に、内容的制限も一気に取り払われるのです。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2015年4月12日付掲載


イラクへの派兵の場合は、「後ろの方で水をまいているだけです」と言って、ごまかしていました。今回は、「食料や水と弾薬を区別しない」「離れた場所で提供するなら、それが直接戦闘に使われてもOKだ」。
明らかに一線を越えてしまっています。
コメント
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