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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

北東アジア平和協力構想 実現への道を探る⑥ 6カ国協議を基礎に

2014-05-12 19:58:22 | 国際政治
北東アジア平和協力構想 実現への道を探る⑥ 6カ国協議を基礎に

オバマ米大統領が日本、韓国、マレーシア、フィリピン4力国の歴訪を終えた4月29日、北朝鮮外務省が談話を発表しました。談話は米国のアジア・太平洋重視政策を非難した上で「新しい形態の核実験も排除されない」として、4回目の核実験強行を示唆した内容ではないかと警戒を広げました。

平和安定を探求
北朝鮮の核開発をめぐっては、2003年に北朝鮮、韓国、米国、中国、ロシア、日本による6力国協議が始まり、2005年9月に▽北朝鮮の核兵器開発放棄▽米朝・日朝国交正常化▽北東アジア平和・安定のための共同努力―を盛り込んだ共同声明を発表しました。
とりわけ注目されたのは、「北東アジア地域における安全保障面の協力を促進するための方策について探求していく」ことが明記されたことです。
しかし北朝鮮は06年に核実験を強行。09年と13年にも核実験を重ねました。6カ国協議も08年から中断したままです。
中国社会科学院日本研究所の楊伯江副所長は「日米韓の一部の学者は、6力国協議は役に立たないと批判する。確かに6カ国協議は完壁ではないが、6カ国協議より良いものはない。これが現実だ。北東アジアの安保問題で多国間の対話メカニズムがあるのは非常に重要だ」と強調します。
「北朝鮮の核問題は多国間の地域の問題だ。現在のところ最も理想的な方法を見つけることができない状況だから、6カ国協議はわれわれの対話の基礎になる」



北朝鮮核問題を話し合った中国の武大偉・朝鮮半島問題特別代表(左)と米国のデービース北朝鮮担当特別代表=4月14日、ニューヨーク(ロイター)

交渉再開の意義
今年に入ってから、6カ国協議の中国首席代表が平壌入りしたほか、各国首席代表がワシントン、ソウル、北京を行き来するあわただしい動きを見せています。中国は6カ国協議再開を米国に説得していますが、米国は慎重な姿勢です。
オバマ大統領は4月25日、ソウルで朴槿恵(パククネ)韓国大統領と共同記者会見し、「北朝鮮が本気で対話をしたいなら、非核化が(交渉の)テーブル上になければならない」と強調しました。
一方でオバマ大統領は同日付の韓国紙・中央日報の書面インタビューで、北朝鮮が核放棄という約束を守れば「恒久的な安全保障と経済発展を得られる」と呼び掛けています。
韓国・慶南大学の金根植(キムグンシク)教授は現地紙上で「状況の悪化を防ぎ、交渉に入るという意味だけでも6カ国協議再開は十分に意味がある。北朝鮮の核交渉が再開して対話に入れば、北東アジアに対決ではなく協力の土台をつくれる」と指摘します。
(小林拓也、面川誠)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2014年5月8日付掲載


北東アジアの平和安定を考えると、北朝鮮の核問題は避けて通れません。その解決と対話の糸口は「6カ国協議」なのですね。
コメント
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