く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ツグミ(鶫)> シベリアから渡来し晩秋~早春を日本で過ごす冬鳥

2016年02月19日 | 小鳥たち

【福井県の鳥、「だるまさんが転んだ」式歩行術!】

 日本に渡来する代表的な冬鳥の1つ。ヒタキ科ツグミ亜科で、シベリア東部~カムチャッカ半島で繁殖し、日本には晩秋大きな群れでやって来る。そして冬は単独で行動し、早春になると再び大群となって帰っていく。体長は24~25cmほどで、よく群れで見かけるムクドリとほぼ同じ。ヒヨドリに比べると、ほっそりしてスマートに見える。

 頭や背は黒褐色で、目の上の太くて長い白眉がチャームポイント。翼は赤褐色。胸と腹には白地に黒い斑模様が入る。翼の色や胸の斑点の濃さは個体によって異なるという。地鳴きは「クイックイッ」。ツグミの語源ははっきりしないが「噤(つぐ)む」から来ているという説も。冬鳥のため日本では口をつぐんでほとんどさえずらないからというわけだ。

 鳥類の多くは地面を歩く際、両脚でピョンピョン跳ねるか、または片足を交互に出しトコトコ歩く。だがツグミはカラスの仲間とともに両方を器用にこなす。その歩き方は子どもの遊び「だるまさんが転んだ」に例えられる。最近庭先によく姿を見せるツグミを観察していると、早足で数歩進んでは姿勢を正してピタッと立ち止まる。これを繰り返しながらくちばしで枯葉を払ってミミズや小さな虫などを探し回る。

 ツグミはかつて食用の焼き鳥にする目的で、渡りの時期になるとカスミ網で大量に捕獲された。カスミ網猟はとっくの昔に禁止されたが、その後も密猟は絶えないという。そのツグミを「県の鳥」に指定し大切に見守っているのが福井県。毎年日本海を渡って福井県内に飛来するツグミは100万羽に上るという。ツグミは福井県立大学の学章のデザインにもなっている。「鶫来るふもとの村の赤子かな」(大峯あきら)。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <飛鳥資料館> 冬期企画展... | トップ | <奈良市・学園前ホール> ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿