く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<奇形大根> なんだ、こりゃ? 先が5つに枝分かれ!

2018年01月13日 | アンビリバボー

【長さ30cm・150円、JAの農産物直売所で販売】

 12日午後、国道163号を京都府木津川市方面へ走っていて、左手にある農産物直売所「JA京都やましろ 愛菜館」(精華町乾谷金堀)に立ち寄った。ここに入ったのはこれが初めて。野菜や米、手作りの漬物などがずらりと並ぶ。いずれも新鮮で安い。その中で目を引いたのがこの大根。途中から枝分かれし、左右に2本ずつ伸び、そして真ん中にも小さなものがちょこんと! この異形の大根、まっすぐな正統派大根の中でひときわ異彩を放っていた。

 値札には「精華町産 清水勉さんの長大根 税込み150円」とあった。持ち帰って早速体格測定。身長は葉を除く本体部分で約30cm、上部の腰周りも30cmほどあり、体重は2kg近くあった。上から11cmほどの所から5つ(真ん中右上のごく小さいものを含めると6つ)に枝分かれ。一般の食品スーパーでは決して目にできない珍品だ。というわけで、測定後、前後上下左右から記念撮影。枝分かれは先端の生長点が小石や土、堆肥などの硬い塊に当たるのが原因という。この〝股根〟を防ぐには土を十分に掘り起こし障害物を取り除いてフカフカの土を作ることが不可欠で、「大根十耕」という格言もあるそうだ。

 

 枝分かれした大根でよく見掛けるのは2つに分かれた二股大根。東北地方には「大黒さまと二股大根」の民話が伝わる。好物の餅を食べ過ぎおなかを壊した大黒さまが、川で大根を洗っていた娘に薬代わりにしようと1本所望した。娘は旦那さまが大根の本数を数えているので渡すと叱られるといったんは断る。ところが大根の中に二股に分かれたのが1本あった。そこで片方をもいで渡すと、それを口にした大黒さまの腹痛も治った――。東北地方ではその言い伝えから今も二股大根を大黒天に供える風習が残っているという。

 江戸後期の浮世絵師、葛飾北斎には『大黒に大根図』という作品がある。大黒さまが大きな二股大根を肩車した姿をユーモラスに描いた。大阪市浪速区の大国主神社には二股大根が描かれた絵馬もある。この神社の祭神は日本神話に登場する大国主命(おおくにぬしのみこと)。大国が「だいこく」とも読め「大黒」に通じ混同・習合して信仰が広まったことによるとみられる。大根は歓喜天(仏教の守護神天部の一つ)の供物にもなっている。歓喜天を本尊とする東京・浅草の待乳山(まつちやま)聖天の紋章は巾着と二股大根を組み合わせた図柄。巾着は商売繁盛、二股大根は無病息災や夫婦和合、子孫繁栄を象徴するそうだ。

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