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今月の博多座はパスするつもりだったのですが、親友Tと一緒に博多座か
らご招待を受けて観てきました。
幕末の混沌とした時代の中で、人々の心をゆさぶり、徳川三百年の崩壊と
いう歴史の渦の中を生き抜いた女性、"篤姫"を描いた舞台です。
宮尾登美子の原作で、NHKの大河ドラマにもなりよく知られていますが、
舞台は原作の内容を大きく省略し、篤姫の出身地・薩摩との関係に重点を
置いた内容に纏められています。
篤姫には国仲涼子が初舞台で出演、薩摩の名君・島津斉彬には鹿児島出身
の西郷輝彦が演じるほか、宮本真希・床嶋佳子・石川禅・青山良彦・富田
恵子らが出演しています。
スタッフは脚本・斉藤雅文、演出・金子良次、美術・朝倉摂というこの業
界では著名な顔ぶれです。良くても悪くても大河ドラマで一般に周知され
た物語だけに、やりにくい舞台だっただろうと思うのですが、それなりに
上手く省略を効かして纏めてあります。
ただどうしても苦言を呈したくなるのが、出演者の顔ぶれの弱さです。
西郷はまあまあですが、国仲は始めから最後まで町娘的な篤姫で、もっと
年代で変化して行く演技でないといけないし、セリフも通りません。
あとは主演者を囲む脇役陣ですが、名の通った人が少なく厚みがでないの
が残念です。
総じて言えば味わいの薄い舞台だったが正直な感想です。
支配人と立ち話ですが、彼は脚本はいいのですが客の入りがいま一つ足り
ないのです・・・と。私はキャストの弱さでしょう・・・と言っておきました。