果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

冬の芸術とエロティック東三河

2017年12月18日 13時43分29秒 | 日記・エッセイ・コラム
冬らしい天候がとても気持ちいい。
朝暗いうちから仕事の段取りを取るのが、ルーティーン。
河合果樹園から車で10分ほどにある無農薬レモネーディアの温室に行く。
借りている温室の方が、果樹園より2度ほど最低気温が低い。
夏場も太平洋からくるだろうやや涼しげな風が吹くため、
レモネーディアたちは気持ちよく成長する。
隣にある野菜畑の耕起した端部分の影が、まだ低空にある太陽に照らされてとても長い。
なにも植えられていないので茶色の土と黒い影のコントラストが芸術的だ。

潅水をしている豊川用水の立ち上がりからこぼれる冷たいであろう水に、
恋教鳥が尾を振りながら速足で歩いていく。
かわいい脚は冷たくないのだろうかと心配する。
だいぶ黄色くなった無農薬レモネーディアの収穫を急いで終え、
戻って倉庫の中で箱詰め作業をしなければならない。
CBCラジオの澤明宏アナウンサーの絶妙な伝える力が、
発送業務を忙しくしてくれたことは、感謝するばかり。
聴いていた人から、声をかけてもらい少し照れ臭い師走である。

このところメディアを賑わせているのが、寿プロジェクトの「エロティック東三河」
この地域は来年の6月に豊川用水通水50周年を迎える。
農産物の生産の前提条件として絶対不可欠なのが、土地と太陽と2酸化炭素そして水である。
その水がない時代、静岡県湖西市の西部から渥美半島にかけて保水力のない土地は
夏場に干ばつの被害を受けることが多かった。
その時代を私は幼すぎて知らないが、大先輩との話でなんとなくは理解していた。
水のあるであろう河から、植物の命を守るために何度も水を運ぶ作業は単純な重労働である。
今の現代人には決してできない仕事になっているはず。
そしてその時代に水がもとでの争いごとがあったことは想像に難しくない。
わが家の先祖が肥料としての、山の下草のもめごとで、この地に来た歴史からそう思う。
そんな時、宮沢賢治の詩を読んでいて、その時代にあったであろう光景が飛び込んできた。
春と修羅の711番目の「水汲み」がその詩だ。
単純な重労働の身を置いているのなかで、感じ取るしかない自然の芸術性が素敵だ。
感じ取るしかないというのは、だれにでも見えるものではないということ。

そしてその芸術性はこの東三河には数多あるし、
感じ取れるセクシーな人もどんどん出てきている。
そんな魅力を奥三河を源とする水に感謝して、このプロジェクトは船出した。
私も少しばかりお手伝いすることになり、先人の労をもっともっと学ぶ立場になってしまった。
来年の11月24日(土)に東三河からこぞって上京する人たちが目に浮かぶ。
まだまだ情報&勉強不足の面はお許しをいただいて、少しずつ学びを公開していこうと思う。


河合果樹園 http://kawaikajuen.jp/





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