かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

怪奇大作戦の挑戦

2020年05月22日 | TV Program


1年ぐらい前に出ていた本だが、ようやく読んだ。
Q、マン、セブンと来て、4作目だが、期待に応える充実度。
特に、怪獣ものから、新たな展開を模索する円谷プロ、放送局の思惑が交差する様子がスリリングだ。
セブンに終わりが見えてきた頃、フジでのマイティジャックが大はずれ(私は見ていないかったので、DVDを注文してしまった)。そして、怪獣ものはピークを過ぎたということで、より大人向け、ホラーに近いものということで、タケダアワーに怪奇大作戦的なコンセプトが出てくる。
しかし、放送局、円谷プロ、製作者の意見、ベクトルがなかなか合わず、大混乱、ドタバタになる。
その上、円谷プロは、従来作品に制作コストをかけすぎて、大赤字。東宝の傘下となり、その自由度も奪われていく。

そういえば、この前NHKで、同時代に制作された2001年宇宙の旅の制作秘話の番組があったが、あれには、とてもじゃないけどかなわない。
映像の作り方、セットの作り方、全てが破格で、びっくりした。CGのない時代にあの映像をどうやって作り出したのか、考えたこともなかったが。

怪奇大作戦の方は、その出来は、凸凹あるものの、一つの画期となる番組になった。
ブレーンストーミングから解決策を見つける方法と似ているか。
しかし、怪獣ものの時代、光を放った金城さんは、路線が合わず、退社して、沖縄に帰る。
円谷英二も健康を害し、結局、怪奇大作戦で、円谷プロの第一次黄金期は終わりを告げることになった。

確かに、自分を振り返ってみても、セブンの後は、スャRンものや、妖怪漫画ばかり見ていて、あまり特撮を見なくなっていった。
マイティジャックの裏が巨人戦で、怪奇大作戦の裏が、柔道一直線だったというから、やはり厳しかった(それでも20%前後の視聴率は確保していたというからすごい)。
その後恐阜?場アンバランスが作られるが、アダルト向きということで、しばらくお蔵入りに。

一方、ウルトラマン再放送や、かつての映像を使ったウルトラファイト(こちらは見ていた記憶がある)という低予算番組が、結構ヒットし、息を吹き返した円谷プロは、帰ってきたウルトラマン(当時、ウルトラマンジャックという名はなかった)で、第二次怪獣ブームを巻き起こすこととなる。

まさに、私の子供時代とシンクロした本で、これだけ、いろんな逸話を掘り起こし、読みやすくまとめてくれている白石さん(私より年齢は2歳若いらしい)に拍手。
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