kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

不器用の利点

2016-02-16 | 陸上競技
月曜日、この日までは2年生不在。1年生だけでやっていかなければいけません。少人数ですから活動しやすい部分もありますが同時に不便なこともたくさんある。道具の出し入れなどは人数が多いほうが効率よくできます。何往復もしなければいけない状況では無駄な時間が生まれてしまいます。これも仕方ないのですが・・・。

1年生だけということもあり午後の練習はアップとしてひたすらダイナマックス投げ。リレー形式でやったりラグビー走をやったり。元気が出ないといい練習はできないと思っているので。できることを一生懸命にやるしかないなと思っています。少しだけ話をしました。何か言ったときに返事ができません。正確に言うと返事をしているのでしょうが「小さくて聞こえない」のです。いいことではない。

今は「1年生」です。これがすあと1か月半で「2年生」となる。一番下の学年から「下級生の手本となる学年」となるのです。その時に今の状況では「手本」となりません。新入生が入ってきてきちんとできないのであればそれが「2年生」の指導不足だと思います。これまでと違って今の1年生は入学当初から「kanekoの指導」でやってきています。これまでの流れ云々は全く別物。道具の準備、練習中の行動などは上級生が手本を示さなければできません。もし「新入生」ができないという状況であれば私は「上級生」を注意します。返事や挨拶など当たり前のことができないというのは「流れ」がないという証拠だからです。

1から10まで私が指導していたらとても時間が足りなくなります。「チームとしてのルール」は上級生が教えていくことになる。陸上競技の指導の中で「日常生活のこと」「当たり前のこと」を指導している時間はもったいないのです。もちろん、そういう指導も必要ですし必ずやります。しかし、そればかりを私が指導していたら上級生の技術指導の時間は確実に減るのです。上級生が指導を受けたいと思えば下級生指導は自分たちである程度やっておかないと「効率的に時間が使えない」ことになります。

それでもなかなか声が出ません。ムードメーカーになる選手が必要になります。誰かが引っ張っていく姿勢が必要になる。練習に対してはある程度できるようになってきていますが、こういう部分も私としては必要不可欠な要素だと思っています。

ある程度アップをやってからすぐにスパイクを履く。いつも通りの流れでスキップ走を。バリエーションがいくつかあります。パスをしながらスキップ、ダイナマックスを持ってのスキップ、片足連続のスキップ。一つの動きだけではなくいくつかのパターンを組み合わせながらやっていくことで動きの感覚も変わってきます。「感覚を身に付ける」ためには繰り返しやるしかないのです。「感覚が鋭い」と言われるような選手は「なんとなくできる」のです。だから崩れたら戻りにくい。なぜ走れたいたのが分からないからです。

こうやって書いていて全く別の話を思い出しました。話が逸れます(笑)。このタイミングで「タイトル」さえ変えました(笑)

実践とは何か?

前任校での指導です。授業の中で話し合いをした時の事。詳しくは中身を読んでみてください。そこまでしなくてもという方は以下の要約をご覧ください(笑)


授業の中で本の抜粋を使って話し合いをさせました。「自分自身について振り返るため」です。

その中の一場面。「不器用の利点」という内容を読んで発表する者がいました。

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発表の途中で「誰か自分から言ってみるか?」と投げかけるとある生徒が手を挙げました。陸上競技部の投擲の子です。「不器用の利点」について話し始めました。自分は中学校の時、競技力がなく全く活躍できなかった。高校に入ってみると自分のチームメイトに何をやってもある程度できる選手がいる。砲丸投げ、円盤投げ、やり投げ、何をやっても自分以上にやる。自分は不器用なので少しずつ少しずつやっていくことしかできない。1年生の間は「なんで自分はできないんだろう」と悔しくてたまらなかった。それでも「不器用なりにやる」という努力をしていった。それが少しずつ実を結んでいき2年生時には中国大会に進める。3年生の時には中国大会で2位となりインターハイ出場。近くに「器用な選手」がいたから「不器用な自分」に苦しんだ。でも、その子がいてくれたから自分自身も頑張ることができた。心から感謝していると。

不器用な子だから感じることはたくさんあるのだと思います。かなりの葛藤があったでしょう。でもそれを乗り越えることができたから今の自分がいる。更には本人を目の前にして自分がどんな想いだったのかを話す。そして、「感謝の気持ち」を伝える。多くの生徒の前でこのような話ができるというのは「すごい」の一言だと思います。不器用だからこそこういうことができるのかもしれません。感動しました。

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この子は私が直接指導していたわけではありません。投擲選手ですが普段からよく話をしていました。この子の同級生は1年生の時から3年間インターハイに連続出場する選手がいました。その真横でずっと一緒に練習をする。すごく真面目な子でした。だからこそ「できなくて悔しい」という時間をずっとずっと過ごしてきたのだと思います。チームメイトを見れば「なんとなくできる」のに自分は「できない」のです。繰り返し繰り返しやっていく中で少しずつ力をつけて3年時には中国大会2位、インターハイ出場。普通できることではありません。それをやってのけた。できないからできるようになるまでやり続けるのです。この感覚。だから強くなる。

現実へ戻ります(笑)

スキップなどをやらせてもなかなか上手くできない選手がいます。当然なのです。前任校の高跳び選手、本当に不器用でした。私に何度も何度も怒られ、それでも「同じことをやり続ける」しかない。悪い意味でも「同じことを繰り返す」部分はありましたが(笑)。とはいえ、不器用だからこそ「出来るようになるまでひたすらやる」のです。簡単にできていたらその時は苦労しませんが実際に「上手くいかない」というときにどうしたらいいのか分からなくなります。結果、「言われたことだけ」しかできませんでしたがインターハイへ出場しました。こうやって手がかかる選手ほど「かわいい」と言われます。本当に私がそう思っているかは別にして(笑)。

できるようになることで確実に成長します。最初からできるほうが良い部分もあります。こう考えてみると「不器用だから良い」部分もあります。短期的に結果を求めるのではなく長い目で見た時に「良い経験になった」といえるようにならなければいけない。それを教える場が「陸上競技」の部活動にあると思っています。

話が飛びまくり(笑)。長いので記事は次へ(笑)。





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