曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

種をまくことから始まる

2021年02月20日 | 日記

今日の花

コブシの花が咲き始めました。例年より遅いです。

 


 今日はまず、大坂なおみさんの優勝を讃えたいと思います。
夕方家に帰るとテニスの試合の中継放送をやっていました。この頃スポーツ観戦はほとんどしない私ですが、さすが決勝戦です、お二人の素晴らしい戦いぶりにテレビの前で釘付けになってしまいました。ブレイディさんはグランドスラム初めての決勝戦ですが、大坂さんはグランドスラムでの優勝3回の経験をお持ちです。大坂さんのほうが有利だろうなと感じましたが勝負は水ものです。戦いの後半は見ることができませんでしたが、ニュースの途中優勝の速報が入りホッとしました。

 

 こんな日に私は何をしているかと言いますと、地球の片隅で種をまいています。植物の多くは動物に比べるとずいぶん長生きですが一生命体に永遠の命などありえません。子孫を作るためにある種の植物は花を咲かせ遺伝子交換をして種を作り次の世代にバトンタッチをしています。でも自然の世界はそんなに甘くはないので種が次の世代として育つかどうかは分かりませんよね。

そこで、天使のような私ができた種をまいてあげるのです。種を作った母さん植物は涙を流して喜んでいることでしょうね。・・・・・?????

私には背中に翅は無いし、黒いとがった尻尾も生えていません。ごく普通の人間ですが、昔から種をまくのが大好き人間でして、大きなアボカドの種から芥子粒のように小さな種まで何でも蒔いてみます。話はだんだんそれてゆきますが芥子粒で今思い出しましたが、昔道路わきのある所にケシの花がたくさん咲いていてきれいだなと思って種を何個か持って帰り、家の庭に播いてその後しばらく花を楽しみました。しばらくするとヒナゲシポピーの中に葉がとげとげの種類が混ざっていることに気づきました。それはアヘンの取れる種類のケシです。このケシから取れるアルカロイドには沈痛や陶酔の作用があり古くから薬としても使われてきましたが、習慣性があるので麻薬として禁止されています。もちろん栽培もいけません。その後その品種は絶やして普通のポピーだけ栽培していましたが今はすべてなくなりました。

種をまくといろいろ楽しいことが起こるのです。ケシの話は失敗例ですが次の話は楽しいお話です。毎年春には友達と京都の花見に行きますが、ある神社への参道を上る途中道に落ちたツバキの種を拾ってポケットに入れて帰りました。4粒の種は見事発芽して今は1メートルほどに成長しています。4粒の種はそれぞれみんな違う花をつけていて、白の大倫の花と中輪でピンクと白の小さい花をつけるものが2本です。あの時私が拾わなかったら道路に落ちた種はごみとして掃除されたかもしれません。

前置きが長くなりましたが、今日の写真は少し特殊な植物の種でしてキョウチクトウ科の植物の種です。キョウチクトウと言えば真夏に赤い花を付けますよね。昔学校のグランドの片隅にあったような記憶があります。今日蒔いたのは、そのキョウチクトウとは似ても似つかない蔓性の植物のサカキカズラとイケマの種なんです。最近マダラチョウの飼育を毎年やっているものですからその幼虫の餌となる植物が必要なのです。サカキカズラは南方系の植物で瀬戸内のここらでさえめったに自生はありません。イケマは北方系の植物でここらでは1300m以上の高い所にしかありません。仕方なく種をまいて育てるしかないわけです。こんなことをしている人は片隅の更に片隅でさえ多分めったにいませんよね。面白い行為ではありませんが珍しいこととしてご覧ください。

 


サカキカズラの種

 

 

 

2回目

(このサカキカズラの種を手に入れるのにどれほどの苦労があったかはご想像に任せます。)

 

 

イケマの種

種をまくことには夢があります。

でも、他人の夢は見えません。ブログを見たってぜーんぜん面白くもないですよね。

損したって方には次の音楽をお聞きください。ゆったりとした気持ちでお帰りになれるかもしれません。

 

 

今日の音楽 (らんらんさんより)

JS Bach - Keyboard Partita No 4 in D Major, BWV 828 - 2 Allemande