医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ボーって

2024-05-27 05:08:48 | 薬局
今じゃなく、これからが、これから始まる。

6月から改定された調剤報酬がもう直ぐスタートする。
すでに届出等の準備は万全かと思う。
そして何となく加算の要件を満たしたとか、経過措置までには何とかなどと安堵しているのかもしれない。
でも、それでいいのだろうか。

6月には来年度予算の基礎となる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」が発表される。
政府は、その素案作りに頭を悩ませている。
すでに、今年の薬価の中間改定は決まったような気配を感じさせる。
薬価引き下げで大打撃を受けるのは薬局だ。
医療機関への影響はあまり大きくはない。
中間改定に反対のようだが、正直なところ薬価が犠牲になって報酬が守られればいい。
社会保障費の自然増分の手当てが薬価引き下げくらいしかない。
何と言っても賄う財源の確保の手配が出来ない。

中でも社会保障費の抑制は必須の課題となっている。
この社会保障費は年金、医療、介護で約8割を占める。
しかも受給者の高齢者人口は増加することが決まっている。
因みに、65歳以上を高齢者としているが、何が「ウェルビーイング(身も心も満たされた状態)」なのか高齢者の定義を70歳以上にしようとの案が浮上している。
姑息な手段じゃないか。
そもそも金持ちの家で育った政治家には貧乏生活の苦しさやみじめさなどわかりはしない。
と、花屋の息子は思う。

このままでいくと2060年には医療・介護の費用が、経済成長率を上回る伸び方で膨らむと予想されている。
すでに政府は2060年に団塊ジュニア世代が85歳以上になることを思案している。
自分には関係ないが、今からの手当てが必要になる。
この「骨太の方針」は単に来年度予算にかかわるだけではなく、2026年の診療報酬改定にも大きく影響する。

さらに危惧されるのが物価上昇に伴う賃上げである。
今回の調剤報酬改定には40歳未満の薬剤師と事務職員への賃上げ分として「調剤基本料」に+3点の引き上げとなった。
この件に関しては薬価引き下げ分を考慮するとマイナスになると私見を述べている。
国は賃上げ率として、今年度+2.5%、来年度+2.0%を目標に考えているようだ。
ところが世の中の流れは春闘による大企業の賃上げ率は5.58%だそうだ。
中小企業の連合でさえも4.42%の水準である。
これでは人の確保もままならない。
最近、薬剤師の確保もさることながら事務職員の確保も難しいとの話をよく聞く。
正直なところ、今までが低い賃金での雇用だったともいえる。

医療費抑制の波にもまれて、人の確保に翻弄されて・・・。

「ボーっと生きてんじゃねえよ!」とチコちゃんに叱られそうだ。
コメント
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