医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

太くて逞しい骨

2024-05-31 05:01:26 | 薬局
どこまで太く押し進められるのか。

6月は来年度予算の基礎となる「経済財政運営と改革の基本方針」が発表される。
いわゆる「骨太の方針」である。
毎年作られているが一貫性があるようで、ないようで。
時代の変化に応じた対応と言えばかっこいいが、成り行き任せで本気度を感じさせない。
やらなきゃならない問題が山積していると思うが、右見て、左見て様子見ながら忖度するって感じに思う。

今回の「骨太の方針」で薬局に大きく影響するのは薬価の中間改定である。
どうもやる前提で進んでいる。
自民党の厚生族議員をもってしても動かすことは難しいようだ。
であるなら、薬価の中間改定ありきでの経営の在り方を模索する方が賢明である。

長生堂の不適切製造が発覚した。
こんなことがいつまで続くのか。
それによって沢井製薬の抗生物質製剤の「セフジニル錠100mg『サワイ』」が自主回収となる。
飛んだとばっちりである。
こんな風に自主回収などが続くと確実に企業としての体力がそがれていく。
その影響は風下の後発医薬品の販売会社(販社)へと向けられる。
どうも沢井製薬の系列販社が経営的に厳しいようだ。
親がこけたら子もこける。
こちらも飛んだとばっちりかもしれない。

さらに、販売施策における販社制度の意味をなさなくなっている現状もある。
なぜなら後発医薬品の流通において広域医薬品卸でも扱うようになっている。
そうなると規模も小さく、財務体質も脆弱になりがちな販社をあえて使う必要がなくなる。
いいだけお世話になっておきながらと言っても仕方がない。
世の中は”あぁ無常”だから。

「骨太の方針」に戻るが、原案は財政制度等審議会で練られる。
その審議の中に薬価の中間改定がしっかり示されている。
さらに診療所の偏在是正のために地域別診療報酬も検討されている。
医療過剰地域での診療報酬を1点10円以下とし、過疎地域では10円以上とする。
そうなると薬局も同じようになると思う。

その他にも関係する内容が含まれているが、興味があればチラ見くらいしてもいいかもしれない。

「骨太の方針」は6月21日には発表となるらしい。
そのもとになるのが先ほどの財政制度等審議会があり、それを踏まえて経済財政諮問会議から閣議決定となる。
何度も同じようなメンバーが同じような内容で話し合うようだが、内容を作っているのは財務省の役人だ。
ここがキモになる。

緑のさつきも去っていく。
”あぁ無常”
コメント (2)
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