医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

紙ないよぉ〜

2017-07-06 06:07:57 | 薬局
2020年には何かが変わる。

厚生労働省では薬局に対してKPIを設定している。
KPIとはKey Performance Indicatorの略語で、一定の目標達成に向かってそのプロセスが順調に進んでいるかどうかを点検するための、もっとも重要な指標と位置付けられている。
このブログでも紹介したが4つある。
・一元的・継続的管理のためのICT化に欠かせない電子版お薬手帳および電子薬歴
・地域包括ケアシステム及びセルフメディケーションに対応できるために「健康サポート薬局」の研修修了者
・在宅の実績が月平均1回以上実施
・医師への患者の服薬情報提供(トレーシングレポート)の実績
ここで取り上げたいのが電子版お薬手帳と電子薬歴である。
こちらはどうやら2020年にはICTを活用して服用薬の情報共有が始まるようだ。

厚生労働省は2020年度の診療報酬改定でAIを使った医療を診療報酬に反映させるらしい。
その他にもAIを使った治療機器や診断や治療方針にまで及ぶらしい。
ただ、最後の判断は医師が行う。
その領域として「ゲノム医療」「画像診断支援」「診断・治療支援」「医薬品開発」となっている。
「ゲノム医療」では遺伝子を短時間に調べて、一人ひとりに適した薬の投与が出来る。
もしそうなったら医療費はいくらあっても足りなくなる。
個人で負担するには無理がある。
「画像診断支援」では、大量の内視鏡画像やエックス線画像の解析が可能になる。
健康診断の精度が上がる。
かなり早期発見が進む。
「医薬品開発」では、薬の候補となる化合物が見つけやすくなり、効果的な開発が進む。
国際競争には欠かせない。
そこに投資できるかどうかが製薬メーカーの生き残りが分かれるかも。
時代は進化している。
もちろん診察もAIが聴診器を当てて瞬時に診断する。
医師は「よし」と言ってサインするだけになる。
かもしれない。

もちろん処方せんも自動受付で、後は勝手に調剤マシーンが忙しく動く。
薬剤師は患者と一緒にAIの服薬指導を聞いて、最後に薬を渡して「お大事のどうぞ」が仕事になるかもしれない。

昨年、医薬品卸の流通センターを見学する機会があった。
業務の70%がロボットが行うそうだ。
1個1個のサイズが異なる医薬品をロボットのアームで器用につかんでいた。
調剤マシーンも夢ではない。

これらは未来投資戦略の中で実際に話し合われている。
その会議の中に「遠隔診療」もある。
2018年度のは「遠隔診療再診料」の様な新設もありそうだ。

さらに、厚生労働大臣は4日に社会保険診療報酬支払基金の業務改善に着手する方向性を示している。
2022年にはレセプトの9割程度をコンピュータチェック可能とするそうだ。
これにより社会保険関係の人員を800人程度削減できる。
ICTの進化は職場も奪いそうだ。
これをやるためには診療所の紙レセプトの転換と電子カルテも必須となりそうだ。
因みに、"突合""縦覧"もかなり厳しくなる。
ひょっとすると、ここにもAIが登用されるかもしれない。

時代は思う以上に早く進んでいる。
未だに紙薬歴じゃなきゃなどと言っていると取り残されてしまう。






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