医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

出そうで出ない

2017-02-25 06:21:21 | 薬局
なぜ薬剤師じゃなきゃいけないのか。

問題ありませんか「かかりつけ薬剤師指導料」に。
薬剤師の経験年数及び当該薬局での勤務実績などは多少仕方ないとしても、統一性のない「地域活動」の実績は納得性がない。
この「地域活動」の有効期間はどうなっているのか。
毎年更新ならかなり面倒になる。
認定薬剤師は1度取得したら3年間は猶予がある。
その間に地道にシールを集める必要がある。

そんな事はどうでもいいが、実際問題として薬局で「かかりつけ薬剤師指導料」に値する薬剤師活動ができるのだろうか。
小さな薬局で薬剤師が1人なら可能だと思うが、複数で運営している薬局では”かかりつけ薬剤師“が、担当患者に向き合うのはかなり難しい。
本来の調剤の流れは保険薬剤師が薬を取りそろえる前に、処方せん内容を患者等に確認する必要がある。
となると、同意をいただいた患者が来局したら担当薬剤師が受付けて「効果の発現や副作用の確認」「お薬手帳を見ながら重複・相互作用の有無を確認」「残薬の確認」「後発医薬品への意向の確認」の最低でも4つの確認が必要になる。
これらにパスできたら“調剤開始”となる。
この段階で体調の変化や重複投与、残薬などがあった場合は医師に疑義照会が必要になる。
さらに服薬指導も担当薬剤師が行うことになる。
受付けた段階で終わったわけではない。
こうなると”かかりつけ薬剤師“は受付と服薬指導に張り付いていないといけなくなる。
はっきり言って以前にも書いたが「かかりつけ薬剤師指導料」には根本的課題がある。

”かかりつけ医”ではどうかと言うと、医師は基本的に診察室から動かない。
また“かかりつけ医”は診療所で医師が1人を想定している。
何と言っても診療所は全国に10万軒を超えている。
全てが”かかりつけ医“になれるかどうかの問題はあるが、仕組みとして成立しやすさがある。

大手調剤チェーンが「かかりつけ薬剤師指導料」をより多く算定しているが、どの様な運営をしているのだろうか。
処方せんが多いとフロントとバックで業務分担が行われる。
フロントとは処方せんの受付と投薬である。
バックとは調剤そのものである。
このローテーションが出来なくなる。

やっぱり薬局の場合は”かかりつけ薬剤師”ではなく“かかりつけ薬局”じゃないと成り立ちづらい。
と、誰か中医協で意見して欲しい。
何でもあてがいぶちで辛抱するのはやめたい。

そう言えば日本薬剤師会が昨年末に中医協に何やら物申す準備を始めたとか。
いつ出てくるのかな…?






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