医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

次の20年に向けて

2016-09-21 05:15:22 | 薬局
もっと置かれた立ち位置を見て欲しい。

昨年の秋ぐらいから調剤報酬改定に関するセミナーが多く開催された。
確かに、昨年は医薬分業そのものが問われて、国民の関心も深まった年だったかもしれない。
あれだけテレビなどにも取り上げられた院内と院外の格差についても、今は何もなかったかのように静かになりを潜めている。
格差是正が解決したわけではない。
2018年の調剤報酬改定に向けて粛々と水面下では動いている。

2014年の「骨太の方針」にあった「調剤重視から服薬管理・指導重視への転換」は、今年の参議院選挙の影響を配慮してか曖昧のままに終わってしまった。
さらに2017年度における社会保障費の自然増を5,000億円に抑える手立てはない。
このツケが2018年の報酬改定に大きく襲いかかってくる。
さしずめ調剤料を直撃すると思われる。

薬剤師が職能を発揮し、国民から評価される仕事をするには、しっかりとした職場環境が必要だ。
薬局の7割強は中小の会社が占めている。
今、この中小の会社が厳しい現実に立たされている。
と私は思う。
ただ残念なことに、この中小の会社の社長はある程度の財を築いてしまった様で、今さら頑張ろうと言う気力に乏しいような気もする。
確かに年齢も60歳前後が多い。
従って、当社が企画する薬局経営セミナーに参加する人も少ない。
いつの間にか東京で開催しているHSEセミナーも30代前半から40代前半がほとんどだ。
この年代は自分の事として薬局経営を真剣に考えている。
何と言っても今の会社で、少なくとも20~25年は生活を支えなければならない。

日経新聞に「百貨店、大量閉鎖時代に」の記事が掲載された。
この記事を見てどの業界にも時代の波は押し寄せてくると感じた。
低迷を続けていた百貨店であるが、ここ数年はインバウンド(訪日外国人)による爆買いが支えていた。
ところが円高の影響もあり、爆買いも失速状態になり、さらに訪日客のリピーター組の関心は「モノ」から「コト」に移りだした。
あなたの街から百貨店が消える日が近いかもしれない。

何となく今が良いから、これからもいいとは限らない。
今が良いからこそ、これからの備えが必要になる。
調剤報酬改定の情報に右往左往するのではなく、なぜその報酬が評価され、なぜその報酬が適正化されるのかを分析し、次を予想した準備が大切になる。

既に、2018年度調剤報酬改定に向けたシグナルは発せられている。
思い出して欲しいが昨年の10月30日の衝撃は再検討が必要である。
社会保障関係の予算建は厚生労働省から財務省へと主導権が移りつつある。
考えるのは財務省、執行するのが厚生労働省って感じじゃないなろうか。

改めて「経済財政制度等諮問会議資料」(2015.10.30)を検証している最中である。





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コメント (4)
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