医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ごね得となるのか

2012-02-16 07:05:02 | 薬局
悪しき商習慣は何とかしないと。

先日、厚労省から11年12月取引分の価格妥結状況調査の結果が公表された。
全体の金額ベースでの妥結率は79.1%と前回調査(09年12月)に比べると5.1ポイント下がった結果となった。
なかなか価格は決まらないようだ。
4月には新しい薬価になるので早急な対応が必要となる。
それにしても…。

驚くのは200床以上の大病院の妥結率だ。
なんと51.4%しか決まっていない。
病院全体では58.4%であるが、凄いのは全国規模の公的病院の妥結率だ。
労災病院が6.6%、日赤病院が21.2%、済生会病院が17.9%、厚生連関係が7.5%となっている。
はっきり言って何も決まっていないようなものだ。
何が不満なのか。
因みに、診療所は97.4%と価格交渉はあきらめた感がある。

ここがゴリ押しすると医薬品卸の決算が究極となる。
既にスズケンは第3四半期の医薬品部門は赤字になっている。
他の卸のメディパルもアルフレッサも営業利益率は0.2%強となっている。
価格も決まっていないのに医薬品を卸す業界は異常だ。

価格が決まらないのは病院だけではない。
調剤薬局チェーンも頑張っている。
とういか粘っている。
20店舗以上薬局を持った会社の価格妥結率は63.4%と、ここも低調だ。
大手だけに価格が決まって値引き処理など莫大な金額になる。
医薬品卸はあらかじめ想定価格で売上、利益を考えているが、それを遥かに超えるとギブアップとなる。

それよりも割を食うのが既に価格が決まったところだ。
「もうこれ以上価格は出ません」と確認したはずが、未だに妥結もしていないところがある。
出ないならそこで決めるしかない。
医薬品卸も食っていかないといけない。
大手病院や大手調剤薬局の値引き分を中小に持ってこられても困る。

常に後出しジャンケンだと勝てる!

後出しといえば、被災地での調剤薬局チェーンの進出が盛んだそうだ。
今までは、地主や家主の関係で取得できづらかった物件でも手に入りやすくなったのか。
後出しは強い。


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