一家惨殺事件。
修学旅行に出かけていて
一人だけ生き残った奏子は
心に深い傷を負ったまま大学生に……
秦子の父を恨み、ハンマーを振るった加害者にも
同じ年の娘がいたことを知る。
事件から8年後、奏子は正体を隠し
加害者の娘を捜し当てた!!
生き残った長女と加害者の娘、
奏子と未歩、
被害者の苦しみ。
加害者の子供の苦しみ。
二人の少女の過酷な運命・・・
二人の心の行方は・・・
自分だけ生きてごめん。。。
8年間目を閉じ感覚を鈍くさせたまま生きた。
ぎりぎりまで追いつめられていた
異常な精神状態。
子供の頃の記憶により
おかしくなってしまった自分自身。
じっと耐える「四時間」の恐怖の再現。
憎悪の重さを断ち切れず
暗い情念の赴くままの行為へと
走り出すが・・・・
他の人から未歩へのほめ言葉を聞かされ
自分でも不思議ながら
うれしく思ってしまう様子に
奏子の心の変化が徐々に見られ、
少しは救われる。
二人の別れの
シーンは情景が目に浮かぶ様で
ジーンときました。
最近、映画化されたので読み終わるまで
感想や批評を目にしないように、
意識して避けるようにしました。
ドキドキしながらページを繰る楽しさ。
読書の醍醐味が味わうことが出来ました。
いつもは結末を知りたい誘惑に負けて
後ろのページから読んでしまうのに、
今回は早く知るのがもったいないような気がして
じっと我慢。。。
映画も見たかったのにもう終了していました。
遅かった・・・
自ら命を絶った【野沢尚】。
彼の書いた小説、彼の脚本による作品に
これからも、もっともっとふれてみたかったのに。。。
とても残念で惜しまれてなりません。。
映画の公開、短かったですねー。私も観たい みたいと思いつつ、見逃してしまいました(T^T)
この小説はとっても映像が頭に浮かびやすいというか、イメージがしやすかったです。空白の四時間は私も息を詰めて読んでいました(笑
物語の中の彼女達の幸せと野沢さんの安らかな休息を祈るばかりです^^
でも、期間中はまだ読み終えていなかったから、もっと早く読んでいたらよかったんですね。
>物語の中の彼女達の幸せ
本当にそう願ってしまいますね。