ベルリンは晴れているか (単行本)
登場人物がカタカナなので、
名前が頭に入りにくく
何度も各人物についての説明が
書かれているページを
めくり直しながら読み進めました。
露、米、仏、英国に占領された、
敗戦直後のドイツが舞台。
ナチスドイツが滅亡。
その時ベルリンで起こっていたこと。
孤児となった17歳のドイツ人の少女と泥棒との旅。
その少女を通しての戦中戦後のドイツ。
一応ミステリー作品の形をとっていますが
あまりにも生々しい戦争の恐ろしさ、
悲惨さが描かれていて
まるで実際に起こったこと、
ノンフィクションのように感じました。
街の崩壊、裏切り、密告、
人同士の監視、人種差別、人の命の軽さ...
普通の精神では生き抜くことが、
困難な過酷な時代。
表現力と細密な描写が見事で
物語の世界に引き込まれました。
読みごたえのある作品でした。
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