月と雷 (中公文庫)
どこか普通の人とずれている人達。
どうしようもない自堕落で
生活力のない母親。
その子供の智。
子供の頃、普通とは違う環境で、
智と一緒に暮らした泰子。
普通の人としての生活ができないまま
大人になった二人、
智と泰子が再会。
あまやかな気持ち
まったきことをしている。
わくっとした気持ち。など作者は
普段あまり使わない言葉を用います。
泰子は不幸に追いつかれたと思い
智は追いつかれた不幸そのもの。
智は泰子にとって
自分がそのままでいられる楽な男。
父親になるという言葉に
泰子はたじろぎ
不愉快で理不尽な気持ちになる。
生きていく先に、
安定など望めなくても
泰子にとって
とにかく切り抜けるしか
方法はないのだから。
映画化されることを知りました。
泰子役を初音映莉子、
智役を高良健吾、
智の母親を草刈民代が
演じるというこです。